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女性目線で考えた、暮らしと向き合う新潟の民藝「庵地焼」

阿賀野市保田にある「庵地焼 旗野窯」は、新潟が誇る民藝です。存在感のある黒、持ったときに衝撃走る重さ、そして厚み。「ちょっと使いにくいかも」と思ったら大間違いです。「庵地焼」は三姉妹が新潟の暮らしをしっかり考えた合理的な器です。

のれんは風情があります。

お店の外観です。風情、ありますでしょ?

 

土から手作り、と聞いてイメージできないかもしれません。陶芸教室の写真を見ると、ろくろの上に乗っている土がありますよね。こんもりとした山のようになった土。その「土」を庵地焼では手作りしています。土はこの保田の土、庵地の土です。機械に頼ればそれは楽かもしれませんが、手作りする理由は大いにあります。土とお話をしながらベストな状態=繊細であり密度を高く、不純物が少なく丈夫にするためであり、粒子が細かいと言いましょうか、純粋と言いましょうか。なんて言えばいいか、言葉がなかなか見つかりませんが、使えば分かります。

触れば納得の粒子の細やかさです。

機械にお任せではなく、手作りするからこそいい土ができます。

ろくろって機械で回すと思いますでしょ?庵地焼は違います。「足」で回してます。

 

 

次のページでは、秘密に迫ります! >

新潟Komachiの7月号(5月25日発売)でお伝えしましたが(読んでない方はぜひ購入を!)、「なぜ庵地焼は暮らしのことを考えている」と言えるのか。

 

▼雑誌より▼

「民藝」と言えばその通りですが、それぞれの器の着目点がユニークです。例えばご飯茶碗。ご飯をよそうとき、どのように茶碗を持つかイメージしてください。「底を持ちますよね。持てないお茶碗、結構ありませんか? 庵地焼はご飯をよそう姿も美しくなるよう、底を高くして持ちやすくしています。炊きたてだと熱いですから多少の厚みも必要です」。お皿に至っては…「どうやって持ちます? お皿の下に手が入るものって意外と少ないんです。しっかり持てるということは、しっかり洗うこともできるということなんですよ」。

商品は日によって変わります。

ステキな器も出会いが大切ですよね。

本当にいろいろあります。

 

お値段が書かれてないことに気がつきました? 一体おいくらなのか…の前に、まだまだお話は続きます。今度は「窯」について。庵地焼は登り窯です。お店からちょっと歩くとあります。見学もさせてくれるので、聞いてみてください。

なんだかすごいことになっているでしょう!140年ほどの歴史があり、数々の災害も経験してきた価値ある登り窯です。民藝に精通している人が見ると開口一番「すごいですね~」です。お子さまにこの登り窯を見せてあげてください。人生において役立つときが必ず訪れます。

 

 

気になるお値段は…次のページ! >

で、話は戻りますが「お値段」について。

1.「しょうゆの液だれが一滴もない!」人気No.1しょうゆ差し…4,536円

2.コーヒーカップ&ソーサー…各2,700円

3.ご飯茶碗…大2,484円、小2,376円

ずっと使えます。もし壊れた!割れてしまった!としても、状態によって庵地焼は直してくれることもあります。そして、一枚からオーダーできるなんて素晴らしいですよね。ほかではなかなか受け付けてくれませんし、断られるのがオチ。「庵地焼、ありがとう!」

 

最後に三姉妹のご紹介です。

先代・旗野義夫さんの伝統を受け継ぐ三姉妹。右から麗子さん、聖子さん、佳子さん。佳子さんのご主人や娘さんたちも加わり、庵地焼は作られています。

 

いかがでしたか庵地焼。ちょっと試してみてください。使うほどに伝わってきますから。

 

登録商標 庵地焼 旗野窯

[住所]新潟県阿賀野市保田148-3

[電話番号]0250-68-2272

[営業時間]8時30分~17時30分

[定休日]なし

[駐車場]あり

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