10月から中越交通がスタートさせた「燕背脂ラーメンタクシー」。燕背脂ラーメンをはじめ、世界に誇れるメイド・イン・ジャパンの職人技、彌彦神社、寺泊海岸など、燕三条エリアを中心とした観光スポットをまとめて案内してくれる新しい観光タクシーです。

 

新潟県民なら、“燕背脂ラーメン”を知らない人はいないでしょう。新潟5大ラーメンの代表格で、しょうゆベースの濃いめのスープに、“極太”の多加水麺、さらに麺が見えなくなるほど背脂を“チャッチャ”したものですよね。

写真は王風珍(燕市)の王風麺。大量の背脂がまぶしい。

 

燕市といえば「工場の祭典」などで全国的な知名度が上がってきていますが、世界に誇れる職人たちの街です。世界的に大ヒットとなった音楽プレイヤーの鏡面仕上げを請け負っていたのも、燕の職人たちだったことは有名なお話。

 

そんな職人たちに向けた「出前」として発展した背脂ラーメン。毎日汗だくになって働く作業員たちのため、味付けは濃いめのしょうゆベース、スープが冷めにくいように背脂を大量に入れ、伸びにくいように極太麺にしたんだそうです。

 

こういった文化的背景もあって、新潟県内でも燕市と隣の三条市という狭い地域の中で独自の発展を遂げ、現在では新潟5大ラーメンの一つ・燕背脂ラーメンを目当てに、県外からも多くの観光客が訪れるまでに成長しました。

塩ラーメンに背脂を合わせた独自進化も。写真は麺屋はる(燕市)の背脂らーめん(塩)。

 

そんな燕背脂ラーメンのことを熟知し案内してくれるのが、燕背脂ラーメンタクシー認定ドライバーたち。中越交通では現在4名のみで、三条営業所の所長・山村さんもその1人。

 

認定ドライバーになるためには、45問中40問以上が合格ラインという中越交通独自の認定試験にクリアしなければなりません。ラーメンのことはもちろん、地域の歴史や文化なども出題されるそう。認定ドライバーは、まさに燕三条エリアのプロフェッショナルだ。

実際の利用時には、利用者の要望に合わせて柔軟に対応してもらえます。たとえば、JR燕三条駅まで迎えにきてもらい「燕背脂ラーメンの有名店をはしごしたい」とか「車が通れるほどの大鳥居がある彌彦神社を巡った後に、シメは燕背脂ラーメンで」とか。職人の工場を見学できるスポットの事前予約も代行してくれます(要相談)。

 

燕背脂ラーメンの案内も、ただオススメのお店を教えてくれるだけではなく、「燕背脂ラーメンは初めてか」「味の濃いめ薄め、麺の固さ、背脂の多さなど好みはあるか」と好みを聞きながら、利用者にぴったりな背脂ラーメンを探してくれるんです。

中には、背脂ラーメンタクシーを利用して来店すると、デザートや麺大盛りなどのサービスを受けられるお店もあります。ドライバーさんに相談してみましょう。

 

ちなみに、新潟5大ラーメンの一つ「三条カレーラーメン」も案内可能です。

正広(三条市)のカレーラーメン。野菜ゴロゴロ。

 

燕背脂ラーメンタクシーの利用には、事前予約が必要です。料金は60分3,000円から(2名利用時の1名料金)。もちろん、新潟県民の利用もOKです。

 

世界に誇れるメイド・イン・ジャパンの逸品を生み出す燕・三条エリアを知るきっかけになってほしい』という思いから生まれた一風変わった観光タクシー、ぜひ一度ご利用を。

 


 

中越交通
[住所]三条市北入蔵1-9-5
[電話番号]0256-38-2021(ラーメンタクシー係)
[受付時間]9時~17時
※要予約、料金など詳細はホームページにて