「大袖振り大豆」を味噌で使うのは全国で2社くらい、らしい

越後味噌醸造で使っている大豆は、外国産、新潟県産、そして北海道産です。なかでも北海道産の大豆は、音更町(おとふけちょう)産の大袖振大豆(おおそでふりだいず)というもので、この音更町のみで作られているという希少な大豆。蒸してすぐの状態で食べると、まるで栗のような甘みが感じられるといいます。この大豆、味噌に使っている味噌屋は全国でも越後味噌醸造ともう1つの味噌屋さんくらいで、生産者も「えっ、味噌に使っているんだって?」と驚くほどです。

「以前、この音更町の大豆生産者を訪ねたんですが!大袖振大豆の厳密な生産管理はもちろん、この大袖振大豆って原種なんですよ。非常に珍しいというか、感動しました。現地に足を運んで本当によかったです。だからこそ、越後味噌の魅力を伝えたくて!」。大袖振大豆を使った味噌造りは約2年間の試行錯誤の末、1970年に「袖ふり味噌」として完成しました。

「この袖ふり味噌、噌漬けで使っているんですよ。やや甘口タイプで塩分濃度としては12~13%くらい。最初はしょっぱさ、次にだんだんと甘みを感じて、だんだんと複雑な味が出てきて、コク深く味わいのあるのが特徴です」。

 

 

ずっと木桶を使って仕込み続けます >