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設立15年目を迎えたNoismが挑む“実験舞踊”

 

2004年の設立以来、新潟市にあるりゅーとぴあを拠点に国内外で活動している国内唯一の公共劇場専属舞踊団・Noism。ここでは、新潟と東京で行われる最新公演に先駆けて行われたメディア向け公開リハーサルの様子をお届けします!

 

これまでに、「見世物小屋」「劇的舞踊」「近代童話劇」という3つのシリーズを作り上げ、国内外で高く評価されてきたNoismが次に挑むのは「実験舞踊vol.1『R.O.O.M.』/『鏡の中の鏡』」。物語を独自の解釈で描いてきた彼らが舞台芸術を科学として捉え、身体表現の可能性を純粋に突き詰める挑戦的な作品『R.O.O.M.』と、芸術監督・金森穣さんと副芸術監督・井関佐和子さんのデュオ作品『鏡の中の鏡』の2本立てです。

 

公開リハーサルでは新シーズンに入り多国籍化したNoism1のメンバーで作り上げられる『R.O.O.M.』が披露されるとのこと。設立15周年を迎えた彼らが今、あらためて掲げる“実験舞踊”というテーマに期待が膨らみます。

 

場内に入り、まず目に入ったのは、メタリックな壁で囲まれた大きな箱。この箱を舞台に、どのようにパフォーマンスが繰り広げられるのでしょうか。

 

芸術監督・金森穣さんが「始めようか」と合図をすると、機械音のような重厚感のあるサウンドが響き渡り、一人の舞踊家がゆっくりと体を動かし始めます。

 

そこへ、開いた壁の一部からもう一人の舞踊家が登場。さらに次々と加わり、ステージはめまぐるしく展開していきます。

 

金森さんが「今回の動きの核は“スパイラル”です」とお話されていたように、さまざまな形で“スパイラル”というテーマを表現していく舞踊家たち。人数の増減や空間を巧みに使いながら繰り広げられる、それぞれに独立しているようで、時折シンクロする動きに「次は何が起こるんだろう・・・!」と想像力がかき立てられます。

 

人数、動作、時間、空間といったさまざまな要素を変化させ、時に重力をも無視するかのように展開されるバリエーション豊富な身体表現は、まさに舞踊の可能性を探る今回の“実験”というテーマそのもの。

 

今回公演が行われる会場は、いずれも100席程度のスタジオサイズなので、舞踊家の皆さんの息づかいや熱量が伝わってくる距離感に、こちらも手に汗を握る緊張感があります。

 

約45分間、流動し続けるステージはまばたきを忘れてしまうほど迫力満点。
見た後も頭の中で残像がぐるぐると残る、強烈な体験となりました。

 

公演の詳細情報をチェック!(次のページへ)

 

 

公開リハーサル後の囲み取材では、「これから空間や照明の演出をしていくので、現段階では6割くらいの完成度ですね。圧倒的な情報量で展開されるステージを、ぜひ皆さんの視点で読み解いていただきたいと思います」と金森さん。

 

1月25日から始まっている本公演では、どのような仕上がりになっているのか、私も確かめに行きたいと思います!

 

さらに今回は、Noismをリードする芸術監督・金森穣さんと副芸術監督・井関佐和子さんのデュオ作品『鏡の中の鏡』も同時上演されます。国内外で高く評価される二人の熟練した舞踊家による貴重なステージも見逃せません。

 

現在開催中の新潟公演は2月17日(日)まで。東京公演は2月21日(木)から24日(日)にかけて開催されます。進化を続けるNoismの最新公演をぜひ目撃してくださいね。

 

 

 

◆Noism1 実験舞踊 vol.1「R.O.O.M.」/「鏡の中の鏡」新潟公演

【会場】りゅーとぴあ スタジオB 

【日時】1.25(金)~2.17(日)開催 

【料金】一般4,000円、U25(25歳以下対象・入場時要身分証)3,200円(整理番号付き自由席)

※当日券は各回開演の1時間前より会場受付にて販売(一般4,000円のみ)

【備考】チケット/発売中。未就学児入場不可※その他、公演詳細は公式HP参照

【お問い合わせ】りゅーとぴあチケット専用ダイヤル(11時~19時、休館日を除く) 

        ☎025-224-5521 

 

演出振付・空間・照明/金森穣

出演/Noism1、金森穣

◎Noismの公式HPでは、本公演に関する金森さんのインタビューやリハーサル動画を公開中!

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