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【2月9日ライブ開催!】中村 中さんが歌う「おかしなこと」

 シンガーソングライターとして、これまで7作のオリジナルアルバムをはじめとする多くの作品を発表し、積極的にライブを行うとともに、大竹しのぶさんや藤あや子さんらに楽曲を提供。それらと並行して、後藤ひろひとさんが演出した「ガス人間第1号」、鴻上尚之さんの作・演出による「ベター・ハーフ」(同作で歌った劇中歌を収録した同題のミニアルバムも発売中)ほか、舞台に立って演技でも、その特異な才能を発揮するなど、幅広い活動を続けている、中村中さん

 

 昨年12月に8作目となる最新アルバム「るつぼ」をリリースし、続けて始まったツアーでは、2月9日(土)に新潟市でのライブを予定しています。

 

 

 「今度のアルバムでは、まず最初に『不夜城』という曲を作ったんです。この曲ができたことで、ほかの収録曲がだんだん生まれていって、アルバム全体のイメージが自然にハッキリしていったという感じでした」

 

 そう中村さん自身が語るように、「不夜城」は、新アルバムの「核」となる曲と言えるかもしれません。「眠らない街」という1行から歌いだされるこの曲では、現代の都会を背景に、そこで生きる人が感じる、いくら大勢の他人が周囲にいてもどうにもできない寂しさが、切実に、そして率直に歌われています。この多くの人たちが今、感じているはずの気持ちと、それを乗り超えたところにある“何か”が、今回のアルバムのテーマだといえそうです。

 

 

 「私は、シンガーソングライターには今を歌う役割を背負っているという自覚がずっとあるんです。ですから、今回のアルバムを作るに当たっても、今というのはどんな時代なのか、あらためて考えてみました。それで考えついたのは、これまでとは大きく違う、新しいことが始まっていく時代だということだったんです。もうすぐ『平成』が終わって、私自身も含めて、今を生きている人たちの気持ちも新しい年号とともに変わっていくでしょう。身の周りでも、インターネットが誰でも簡単に使えるようになって、もっと便利な使い方が見つかっていくと思います。その一方で、インターネットで結びつき合っている人たちの間では、『おかしなこと』もたくさん、いろいろ起こっていると、私は感じているんです。そう感じたことが、さまざまな形で、今度のアルバムの曲には表れています」

 

 インターネットの世界で今、起こっている「おかしなこと」。例えば、知らないことを検索して、すぐに答えを求めてしまうこと。あるいは、一つの目立つ意見に、つい賛同してしまうこと。反対に、匿名で無責任な反論を繰り返してしまうことなどなど…。こうしたことは、コンピューターやスマートフォンの画面を見ていないときでも、起きてしまいがちではないでしょうか。それに対して、中村さんが感じたことから生まれた曲を今度のアルバムでは多く聴くことができます。

 

 

 「他人がどう感じているかを気にするよりも、もっと自分の感覚で暮らしていいし、好き嫌いでいろいろなことを判断してもいいと、私は思うんです。私は変わっているのかもしれませんけれど、ラジオの番組にゲストで呼んでいただくようなときでも、初めのごあいさつで、『今日も良いお天気ですね』といわれたら、素直の『そうですね』と応えればいいものを、『雨の日も気持ちがしっとりして、好きなんですけど』とか、なぜか言いたくなってしまうんですよ(笑)。同じように、今度のアルバムも全部、私が歌詞を書いて曲を作り歌っていますけど、それをそのまま受け取るよりも、聴いてくださった皆さんがそれぞれ、自由に感じて、何か今までと違う新しいことを考え始めるきっかけにして、その考えをご自身で発信してくださったら、私としては何よりうれしいです」

 

現代人に寄り添う「孤独を歩こう」(次のページへ)

 

 

 「今」、そして「おかしなこと」がテーマだという最新アルバム「るつぼ」は、重々しい内容に思えてしまいますが、収録曲はすべて、聴く人の気持ちに寄り添うように優しく響きます。特に締めくくりの曲「孤独を歩こう」は、明るい曲調で、これから始まる新しい時代への希望が感じられます。

 

 

 「孤独というと、マイナスのイメージがありますけど、逆に孤独だと他人の目を気にしなくていい自由や周囲にわずらわされない安心感もあると思うんです。それで取り戻した自分自身として、この曲を聴いた皆さんが今よりもっと前進してくださるように願っています

 

 聴いた人たちの気持ちを新しい時代に向かって、より前向きにしてくれそうな最新アルバムの曲を、中村さんは新潟でのライブで歌ってくれます。このライブは、中村さんが2009年から断続的に続けている「阿漕(あこぎ)な旅」の2018~19年版で、アコースティックギター(アコギ)にかけて、中村さんが1人でステージに登場し、弾き語りで歌います。

 

 

 「今回のツアーには『ひとりかるたとり』と副題をつけました。というと、私が自分で読み札を読んで、自分で札を取るみたいですけど、そうではなくて、会場にいらっしゃる皆さんがそれぞれに、私の歌を読み札にして、全部の札を持って帰っていただける。そんなライブにできたらと考えています」

 

◆公演情報

「中村 中アコースティックツアー 阿漕な旅2018~2019 ひとりかるたとり」

【会場】ジョイア・ミーア  

【日時】2月9日(土)開催 

【料金】5,000円(全席自由・ドリンク代別)

【備考】チケット/発売中

【お問い合わせ】FOB新潟 ☎025-229-5000 

 

 

 

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