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「願い」を込めて紡いだ歌をあなたの元へ。 話題の女子高生シンガーソングライター・琴音インタビュー【前編】

 

 次世代スターを夢見る挑戦者が歌を披露し、辛口審査員やロボット採点機がジャッジする「今夜、誕生!音楽チャンプ」(テレビ朝日系)。この番組で4度の防衛を達成し、見事グランドチャンプを獲得。音楽業界の最前線で活躍する辛口審査員も絶賛する美しい歌声でたちまち話題となった、長岡市出身の現役女子高生シンガーソングライター、琴音さん

 以前こちらのサイトでご紹介したところ大きな反響があり、あらためてその注目度の高さをうかがうことができます。

話題の女子高生シンガー。心に響く歌声をあなたの力で届けませんか?

 

 

 前回の記事を書いた後、なぜだか分かりませんが、「なんだか近いうちに会える気がする…!」という予感がしていました。すると、どうでしょう。あの記事から1カ月もたたないうちに、インタビューをさせていただけることになりました。

 

 そして、迎えた当日。イベント出演を終えて来社してくれた琴音さん。

「少し人見知りで…」と本人が話すなど、インタビュー開始時は少し緊張した様子。でも、大好きな音楽の話を掘り進めていくと徐々に緊張が解け、琴音さんが持つ音楽的背景や一躍彼女を有名にしたテレビ番組のこと、リリースが決まっているCDのことなどをたっぷりと話してくれました。

 

 前編となる今回は、琴音さんが歌手を夢見るようになった理由ライブ活動を始めるきっかけになった出来事など、琴音さんの「原点」をお届けします。

 

 

 物心つく前から歌を歌っていたという琴音さん。それには音楽好きのご両親の影響があるそう。

 

琴音「両親とも音楽が好きで、小さい頃から音楽は身近な存在でした。お母さんはクラシックをずっとやっていて、お父さんは若い頃にミュージシャンを目指して路上ライブや曲作りをしていたそうです。私も歌うことが大好きで、小さい頃は親やご近所さんに歌を聴いてもらっていたんですが、みんな、なんでも褒めるんですよ(笑)。小さい子って褒められたら喜ぶじゃないですか。『うまいねー』『歌手になれるんじゃないの』って言われて、子どもながらに『あ、私歌手になれるんだ!』って。そんな感じでいつの間にか歌手になることが目標になっていました」

 

 

 大好きな歌を歌っているうちに自然に歌手を夢見るようになっていた琴音さん。12歳の頃、身近な人以外に歌を披露するきっかけになる出来事がありました。

 

琴音「小学校の卒業祝いに、お母さんの知り合いのお店に連れて行ってもらって、オープンマイク(飛び入りの客に店のマイクを開放し、自由に歌や朗読を披露できるシステム)で、お母さんにピアノを弾いてもらって、MISIAさんの『Everything』を歌ったんです。お客さんは5、6人くらいだったんですけど、めちゃくちゃ緊張して足も震えて。でも歌い終わった時に、お客さんが『うまいー!』とか『上手だね!』って歓声をくれて。それまでは覚えた曲があっても基本的には家で歌ったりとか、ご近所さんに聴いてもらったりする程度だったので、見ず知らずの一般の方に歌を認めてもらえたことがすごくうれしくて、歌ってやっぱり楽しいなあって思いました」

 

「『これが琴音だ』って示せる何かはどうやったら生まれるんだろう」

 

 この出来事をきっかけに琴音さんはライブ活動を始めました。

 

琴音「ライブを始めたのは中学に入った頃でした。最初はカバーばかりで、お母さんにピアノを弾いてもらって、私はマイクだけを持って歌っていました。ギターは小学4年生くらいから趣味で弾いていたんですが、最初は人に見せられるような感じじゃなかったので練習して、ライブを始めてから1、2年経った時に、自分のギターを持って自分の歌を歌うようになりました」

 

 

 オリジナルソングを作るようになったのは、歌手を本格的に目指すために必要だと感じたからだとか。

 

琴音「中学生になっても、ずっと小さい頃からの歌手になりたいという夢を変わらず持っていて、実現するために具体的にどうすればいいのかを、お母さんと話し合ったんです。自分より歌がうまい人は日本にも世界にもいっぱいいるんですよね。音楽が好きな人もいっぱいいるでしょうし、同じように歌手を目指してる人もいっぱいいる。そんな中でも自分の個性を発揮できるところ、『これが琴音だ』って示せる何かはどうやったら生まれるんだろうって考えているうちに、『オリジナルを作ってみたら?』って言われて。『じゃあ一曲作ってみようか、作り方も分からないけど』みたいな感じで作り始めました。まずは、お父さんのギターを持ち出して、お父さんが昔作った曲を教えてもらったり、曲を書きためていたファイルを見て勝手に参考にしたり。コード進行やメロディーののせ方をいろいろ試しているうちに、ギターを弾きながら歌っていけるかもしれないと感じました。最初は1曲だけだったので、ライブではカバー何曲かに加えて、1曲だけギターを持ってきて弾いて。少しずつレパートリーを増やして30分のステージをオリジナルだけでできるようになって。今は十数曲に増えました」

 

 お母さんとの二人三脚でスタートした音楽活動。初めて作った曲は支えてくれるお母さんへの曲でした。

 

琴音「お父さんは基本的にライブ活動にノータッチなので、ライブ活動はお母さんがずっと支えてくれています。一時期、オープンマイクで歌ったお店で毎週歌っていいよって言われた時期があったんですが、最初のころはお母さんのピアノ伴奏で私が歌っていたので、仕事を切り上げて帰ってきてピアノを弾いて、私が歌って、っていうことをずっとやってくれていました。移動なども含めて本当に感謝していて。オリジナル曲を作ろうってなった時、最初の曲はお母さんのために作ろうと思って『大切なあなたへ』を作りました。お母さんに初めて聞かせたときは、まだ完全に形が完成していない状態だったので、歌詞を書いた紙を並べて下を向いて弾き語りをしたんです。それで、パッて前を向いたらお母さんがめちゃくちゃ泣いていて(笑)。すごくうれしかったですね」

 

 お母さんへの感謝の気持ちを軽やかで温かいメロディーにのせた「大切なあなたへ」。初めての曲作りは意外とすんなりと進んだのだとか。

 

琴音「メロディーやコード進行のクセが何もない、まっさらな状態からスタートしたので、好きなようにできて割と作りやすかったですね。どんな歌を作るかはすぐに決まったので、取りかかるのも早かったですし、思い浮かぶのも早かったです。とにかく感謝の気持ちを伝えたいと思って、『ありがとう』って呟きながら、言葉の音の高さに合わせてそれらしいメロディーを合わせてみたらどうなるだろうって試しているうちに、サビの部分ができました。そのちょっとしたフレーズから始まって広がっていった感じかな。それ以降の曲作りは、とりあえずメロディーを作ってから、どういう内容の歌にしようかなって歌詞を考えています。メロディーを作りながら、曲調に合わせてテーマを考えたり、ふわっと浮かんだ言葉をキーワードにしたりしているので、その曲の印象や感じ方が材料になっていますね。だいたい家族や友達と話したことや、見知らぬ人と出会ったことなどから想像力を膨らませて歌詞を書いています」

 

 

 聴く人の心に温かな余韻を残してくれる琴音さんの楽曲の数々は、誰かを思う気持ちから生まれてきたんですね。

 

 さて、琴音さんの「原点」に迫る前編はここまで。

 後編では、一躍全国的に注目されるきっかけとなったテレビ番組のことや、7月にリリースされる初のミニアルバムのことなど、琴音さんの「今」をお届けします。お楽しみに。

 

◎追記

後編はこちらからチェック!

 

 

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