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「願い」を込めて紡いだ歌をあなたの元へ。話題の女子高生シンガーソングライター・琴音インタビュー【後編】

 

 今、音楽業界をざわつかせている最注目の新潟県出身女子高生シンガーソングライター、琴音さん。インタビューの後編となる今回は、大きな話題となったテレビ番組のことや、7月にリリースする初のミニアルバムのことなど、琴音さんの「今」をお届けします。

 

 琴音さんの「原点」をたどった前編はこちらからチェック。

「願い」を込めて紡いだ歌をあなたの元へ。【前編】

 

 地元・長岡を中心に音楽活動を続けていた琴音さんですが、ある番組をきっかけに全国的な注目を集めることになります。それは、次世代スターを夢見る挑戦者が歌を披露し、辛口審査員やロボット採点機がジャッジする「今夜、誕生!音楽チャンプ」(テレビ朝日系)。この番組で4度の防衛を達成し、見事グランドチャンプを獲得します。

 

琴音「テレビ局の方から『でてみませんか?』というお話をいただいたんです。YouTubeを観たと言われたんですけど、全然視聴回数が多くなかったので、どうやって見つけたんだろうって。とてもびっくりしました。すでにオリジナル曲を演奏していたので、カラオケで審査される番組ということに少し悩みましたが、周りの人たちに『どう思いますか?』って意見を聞いて、最終的には知っていただけるチャンスはつかんでおきたいと思って、出演を決めました」

 

 

 こうして、番組への出演を決めた琴音さん。ステージで歌声を披露すると、音楽業界の最前線で活躍する辛口審査員からも絶賛の言葉が次々に繰り出されました。

 

琴音「いろんな人たちの歌声を聴いてきた耳が肥えている方々なので何でも分かるんですよね。『私の人生見てたんですか?』ってくらい、どういう性格だとか、どういう人生を歩んできたかを歌声ひとつで言い当ててしまう。そんなすごい方々に評価していただくことで、自分の長所や短所がはっきり分かって。今までも短所は指摘されるのでなんとなく分かっていたんです。でも長所は、『歌上手だね』って言われるだけだったので、どこを聴いて上手だと思ったんだろうっていう細かい部分を言ってくださる方はあまりいなかったんですよ。だから、番組ではこういうところが自分の強みなんだってことを知ることができましたし、回数を重ねる度に短所もくっきりしてきて、どうやって直していけばいいんだろうって考えることもできて、すごく勉強になりました」

 

思いを形に。初のミニアルバムリリースへ。

 

 

 

 また、番組出演と同時期に、「ワン! チャン!! ~ビクターロック祭り 2018への挑戦~」でもグランプリに輝き、3月に開催された「ビクターロック祭り 2018」へ出演。そのグランプリ獲得記念盤として、全5曲を収録したミニアルバム『願い』を7月11日(水)にリリースします。

 

琴音「表題曲の『願い』は私の中でとても大切な曲なので、リード曲にしていただけて、すごくありがたいです。この曲は、自分が通っていた保育園に中学生の頃に家庭科の実習で行った時に生まれた曲なんです。赤ちゃんを連れているお母さんや妊婦さんにお話を聞いたり、妊婦さんのお腹を触らせてもらって、お母さんや命の大切さを学ぼうっていう授業でした。その時に赤ちゃんに対するお母さんの愛情や優しくて温かい気持ちを感じたり、今は生まれたばかりでまっさらな赤ちゃんも大人になったら思春期の私たちみたいにいろんな体験をしたり考え事をしたりするんだろうなって思って。そういった感じたことを形にしたいと思って『願い』を作りました。1番の歌詞はお母さん目線で、2番からは小さな赤ちゃんが自分くらいの年齢になった時にどう思ったりするんだろうっていうことを考えて書きました。思春期になって急にいろいろなことを考え出して、へこむこともあるんだろうなあっていう苦悩や迷いも含めつつ、温かい感情やポジティブな気持ちを込めました

 

 一曲一曲心を込めて曲作りをしてきた琴音さん。今回のリリースにあたりサウンドプロデューサーを迎えて行ったレコーディングでは、琴音さんの持つこだわりを形にすることができたそうです。

 

琴音「私は意思が固くて、悪く言えば頑固者なんです(笑)。だから、『こうしたいんです、ああしたいんです』ってたくさんお伝えしたのに、スタッフのみなさんがそれに寄り添ってくださって、『じゃあそうしましょう』って進めてくださったので、すごくありがたかったです。あとは、スタッフさんが自分以上に歌詞を読み込んでくださっていて、『ここはこういう歌詞だから、こんな風に歌うのはどうですか?』って提案してくださったりして、とてもうれしかったですね。できあがった音源を大きなスピーカーを通して聴いたり、車で聴くことを想定した小さい音など、いろんなシチュエーションで聴いたんですが、毎回私が一番テンション上がっていました。どの曲もすごくすてきな仕上がりになっているので、ぜひ何度も何度も聴いていただけるとうれしいです」

 

 「願い」は、現在YouTubeでミュージックビデオが公開中。こちらは、以前当ウェブサイトでもご紹介したアーティストとファンをつなぐプラットフォーム「WIZY」で行われたサポーター募集で、当初の目標200人を大きく超える人数のサポーターが集まり、無事完成したもの。心が温まるストーリーと共に琴音さんの歌声を堪能することができるので、「琴音 願い」でぜひ検索してみてくださいね。特に私のお気に入りは、明け方の海にたたずむ琴音さんがアカペラで歌唱する終盤のシーン。何度見ても鳥肌ものです。

 

 

 また、秋には長岡市で新しく開催される音楽イベント『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2018」への出演も決まっています。(関連記事はこちら→いきものがかり・山下穂尊がナビゲーター! 今秋、長岡で“ここでしか楽しめない”音楽フェス開催!!

 

 

琴音「有名なアーティストの方が名を連ねている中に自分の名前も入っていて、それがすごく不思議な感覚です。でも、いろんな方が自分をサポートしてくださっていたり、私のことを多くの人に知らせようと考えてくださっていることを感じて、すごく有り難いと思いました。友達からも『行くよ!』『出るんでしょ? すごいね』って声を掛けてもらって、頑張らなくちゃって、あらためて気が引き締まりました」

 

 「原点」「今」についてお話を伺いながら、音楽への誠実な思いと、16歳とは思えない芯の強さ、支えてくれる周りの人への感謝の気持ちをひしひしと感じた今回のインタビュー。最後に「これから」について伺いました。

 

琴音「知名度が上がるとか、CDをリリースできるとか、ここ数カ月の間にいろいろなことが加速して起こっているので、今の自分に何ができるのか、正直まだ分かっていないんです。今後ステップアップしていって、その先では何ができるんだろうっていうのもよく分かっていないんですが、ひたすら前に進んでいって、目の前のことに挑戦していけたらと思っています。すごく抽象的な言い方になってしまいますが、多くの方に知っていただいて、自分の曲を気に入ってくださる方がたくさん増えていけば、ありがたいなあと思っています」

 

 

 終始、真っすぐな言葉で一言一言大切に話してくれた琴音さん。話し声やあどけない笑顔もとってもすてきで、ますますファンになってしまいました。みなさんも新潟を拠点にますます活躍の幅を広げている琴音さんに注目してみてはいかがですか?

 

 

【リリース情報】

ミニアルバム『願い』

発売日:7月11日(水) 

価格:1,620円

願い ほか全5曲収録

 

 

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