-続いてNao☆さん、お気に入りの1曲を教えて下さい。

 

 

Nao☆「うーん、迷いますね、これ(笑)。そうですね、『雫の輪』かな。冨田恵一さんの作られる曲の雰囲気とかすごく好き。Negiccoに曲を書くとしたらどんな曲なんだろうって想像したりして。今回それが実現したわけなんですけど、聴かせてもらったデモテープがなんと、connieさんと冨田さんのデュエットで(正確には制作段階で仮歌修正のやりとりを数回行ったため)。うらやましさと、嫉妬心と、デモの素晴らしさで、聴き入っちゃいました。こういう感じの曲調はきっと今のNegiccoじゃないとできないと思います。歌詞も、connieさんがNegiccoに対する気持ちを歌詞にしてくれている。この歌詞を見た時にあらためて思いました」

 

雪田「メンバーの音楽の好みは知っているんで(笑)。単純にNegiccoの音楽で冨田さんは絶対に外せないんで、ダメもとでお願いしたら快諾いただきました。作詞をconnieさんにお願いしたのは、冨田さんにはサウンドをお願いして、Negiccoを深く知るconnieさんに詞を書いてほしかった。実はこの曲、『MY COLOR』ってアルバムのタイトルが、メンバーそれぞれ自分の色を持ってるみたいなテーマがあって、最終的にそれが『雫の輪』で重なって色が出来る、『MY COLOR』=3色じゃなくて1色だっていうオチが、歌詞の中に入れてあるんです。だからconnieさんに『これはこうしたいから』と説明して書いていただきました」

 

connie「アルバムの全体のコンセプトもそうですし、最後にオチというかこういうことで完結したいというのが最初からあったんです。実際作るのは作詞だったりは私なんですけど、イメージとか、どう演出したらいいかってというのを考えるのが、雪田さんがすごく上手なので、私は実際、指示書みたいな感じですけど、そういうことなんです。コンセプトを考えてくれてるんで、たぶんプロデューサーって名前ではないんですけれども、影のプロデューサーって言ってもいいと思います」

 

Nao☆「この歌詞見た時に、『同じ時代の同じ場所で出会えた、私たちの【MY COLOR】』っていうのがこのアルバムの1つのテーマになってるけど、あらためて2人に出会えたことにすごく感謝出来た曲っていうか。泣きますよね。泣いちゃうんですよ。これ聴いた時、本当に自分たちが歌うためにできた曲なのに泣きそうになって。本当にいい曲なんです」

 

-素晴らしい「オチ」がついて「雫の輪」で終わるかと思いきや、アルバムの最後は「15(イチゴ)」という曲で締められています。これは15周年という意味で、このタイトルに?

 

雪田「『ティー・フォー・スリー』は感動的に終わらせるって思って構成してたんですけど、同じ事はしたくないのでどうしようかなと思って。周年の15をタイトルにした、今しか出せないアイドルソングを最後に持ってくるというのがNegiccoらしいんじゃないかと思ったんです」

 

connie「雪田さんから話があって、曲順が最後ということで、どうしたらいいかすごく迷いました。『雫の輪』が大作なので、どうしようかと…。迷ったんですけど、『雫の輪』とは逆に、原点回帰じゃないけど『恋するねぎっ娘』の15周年ver.的な感じで、がらっと変わった方がいいかなと。ただ、歌詞の意味が浅くならないように15年やってきた積み重ねと重みが感じられるようにはしたいなと思って作りました」

 

Kaede「これ最後?みたいな、コケる感じがNegiccoっぽいっていうか(笑)」

 

Nao☆「いい意味で期待を裏切るというか。ただ、最初にこの曲の音源をもらったときは正直『大丈夫?』って思いました(笑)。レコーディング当日まで音源も来ないし。聴かせてもらったら、締め切りに間に合ってない感がすごく出てたんですよ。無理矢理作ったから、これになっちゃったってちょっと思っちゃいました(笑)。でもよくよく考えて、『雫の輪』の後にこれが来たとか考えた時に、理由がちょっとわかった気がする。結局これがNegiccoぽくもあり、これで終わることでファンの人も安心するんじゃないかなって。意味を知った後で聴くととまた原点回帰で、アイドルの曲で締めるっていうのもなんかカッコイイかなって思います」

 

 

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