新潟Komachi本誌で連載中のJAグループ新潟 presents「おいしい新潟産のある食卓」。旬の新潟食材を求めて農家さんをめぐる連載です。2月25日発売の新潟Komachi4月号では特別編として、誌面と連動した一夜限りのスペシャルディナーイベントを開催。

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本誌では、南魚沼市産サラダほうれん草と胎内市産越後姫、2つの新潟食材とそれらを栽培する若手農家さんを紹介しています。こちらの記事では、2つの農家さんのもとを、新潟市中央区にあるイタリア料理店「LA CUCINA LIBERA」のオーナーシェフ・古関 悠さんと一緒に訪れた様子をお届けいたします。

 


2人の若手農家さんを訪ねて南魚沼市と胎内市へ

 

今回、南魚沼市産サラダほうれん草と胎内市産越後姫を栽培する2人の農家さんを訪れた古関 悠さん。新潟市中央区のけやき通り沿いで「LA CUCINA LIBERA」というイタリア料理店を営むオーナーシェフです。

大学卒業後、マスコミ業界を経て料理の道に。東京都新宿区や新潟県内のレストランなどで修業し、2017年12月、けやき通りにお店をオープンしました。

2016年9月から2017年6月の間、イタリアで過ごし、本場のイタリア料理を学んできたプロでもあります。

 

 

完全無農薬だからこそ生で味わってほしい

南魚沼市産サラダほうれん草

 

まず古関さんが訪れたのは、南魚沼市唯一のサラダほうれん草農家である駒形圭太さんのハウス。南魚沼市では、20年ほど前から水耕栽培でサラダほうれん草を育てています。

広大なハウスのなかで、6ベッドごとに定植の位置をずらし、通年栽培しています。

黄色いジャケットを着ているのが、サラダほうれん草農家の駒形圭太さん。お隣にいるのが、今回農家さんのハウスを案内してくれたJAみなみ魚沼の長田大軌さんです。長田さんは、農家さんへの営農指導のほか、青年部としても活躍中。県外で実施するイベントなどに参加し、新潟県の農作物をPRする活動を行っています。

駒形さんはサラダほうれん草栽培に携わって10年ほど。南魚沼市で農業に携わる若手農家さんのひとりです。「生で食べてもらうものだから、完全無農薬にこだわり、安全・安心なサラダほうれん草を作っています。水耕栽培は回転率が要なので、冬は1カ月、夏は2~3週間ほどで収穫できるよう、季節に応じて8~10品種を通年栽培しているんです」(駒形さん)。

 

収穫はすべて手作業。ハサミを使って一束ずつ切り取っていきます。「大変だけど機械は使えないので…。傷の少ないキレイな状態で届けたいと思っていますし」(駒形さん)。

こんなに大きな水耕栽培のハウスは初めて見たという古関さん。駒形さんにおすすめの食べ方を尋ねると、「無農薬だからやっぱり生で食べてほしいですね。加熱するなら、お浸しや軽くソテーしてもいいかもしれません。生のままスープに入れてもおいしいですよ」(駒形さん)。

「この赤い実は…何ですか?」。古関さんが見つけたこの赤い小さな粒、実はサラダほうれん草の種でした。発芽して2週間ほどで、苗はこの程度まで成長するそうです。

こちらは、成長中のサラダほうれん草の長さを測るための物差し。冬場は日照時間が減るため、成長が遅れ気味になってしまうそう。そのため、朝と夕方にそれぞれ2時間ほどハウス内で電球を点灯させ、成長に必要な光を補います。

「駒形さんら若手農家と連携して、南魚沼市産の農産物はもちろん、このサラダほうれん草も販路拡大をしていきたいです」(長田さん)。

「一年中、品種を変えながら収穫し続ける水耕栽培。品質の良さはもちろんですが回転率も重視し、さまざまな工夫を凝らしながら育ててらっしゃる駒形さん。そして、それを影ながら支え、『かっこいい農業を発信していきたい』と尽力する長田さん。二人の思いが詰まったサラダほうれん草の魅力を、しっかりと伝えられるようなコース料理を作ります」(古関さん)。シャキっとした歯ごたえと柔らかな食感が魅力のサラダほうれん草がどんなイタリア料理に変身するのか、3月17日のディナーイベントに期待しましょう。

 

>>続いて、胎内市で越後姫を栽培する農家さんを訪ねました。