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五泉市出身のBRADIO・大山さん&酒井さんに聞いたニューアルバム&秋ツアー。キーワードは躍動感! ?

 メンバーの大山聡一(G、Vo)と酒井亮輔(B、Vo)が五泉市出身ということもあって、これまでたびたび新潟でライブを開催してきたBRADIO。彼らが最新作「YES」を完成させ、7月4日(水)にメジャーレーベルから初めてフルアルバムをリリースします。

 

大山さん「僕らとしては、タイトルそのままの『イエス!』という感じです。レコーディングして仕上げたすべてを、肯定できる結果を出すことができました」

 

 アルバムの表題は、単に「はい、その通りです」という意味の「イエス」というより、英語を母国語とする人たちが、何かをやり遂げたとき、自分で納得できる成果を生み出せたときに、自分を肯定する意味でガッツポーズを伴って発する「イエス!」から取ったようです。それを表題にできるくらい、今作はメンバーにとって目指した水準を超えた、会心の一作となったのでしょう。

 

 

大山さん「去年の秋に、僕らはメジャーデビューさせてもらって、バンドとして活動していく環境も自分たちの精神的な面でも、それまでとは大きな変化がありました。関わってくれるスタッフの人数も増えて、その人たちがそれぞれ持っている能力が、僕らが音楽を生み出すのを助けてくれるようになったんです。そういうふうに周囲が変わっていく中で、僕らも自分たちの音楽に対して以前とは別の向き合い方をしてみようと思いました。変な例えですけど、それまでの音楽が和室なら、今度は洋間を作るつもりになるくらい、それまでの方法論にとらわれないで、発想を変えることにしました。洋間だとしても、その部屋をどんなインテリアにするか考えたとき、そこには僕らの好み、つまり音楽的な志向性や個性は自然に表れてくるだろうと思ったんです」

 

 

酒井さん「音楽に対する向き合い方を変えることには、正直にいって不安もありました。でもなぜ変える必要があるのか。その根拠をあらためて考えてみると、それはメジャーというフィールドに出ていって、僕らの音楽をより多くの人たちに届けるためです。そういうふうに気持ちをポジティブに切りかえて、アルバムの制作に入っていきました」

 

 

「進化したBRADIOの音楽がアルバムに」(次のページへ) バンドを取り巻く環境が変わったことに伴い、メンバーたちが気持ちを新たにして作り上げたアルバムで、彼らはこれまで以上に躍動的な音楽を基調にして、バンド形態のシンプルな音の構成にのせて、スムーズなメロディーが歌われています。大まかな印象は、これまでのBRADIOの曲と変わりませんが、その根幹の部分、特にリズムの基盤の部分がたくましさを増し、曲そのもののエネルギーをしっかりと感じさせます。

 

 

酒井さん「レコーディングでは、各曲で自分がどんな演奏をしたらいいのか、事前にかなり緻密に考えるんです。その意味ではこれまでと同じなんですが、今度のアルバムで違っていたのは、曲に備わっている躍動感に自分を委ねられたということです。もちろん先に考えた意識的な演奏を最初はやっているんです。でも自分が曲に入り込んでいくに従って意識していたことが無意識に変わっていく。いろいろなことにとらわれなくなって、演奏しながら無心になれた気がします。何か自分が想定していた以上の結果をレコーディングの成果として残せたと思います」

 

大山さん「僕も、これまでのレコーディングではクリック(電子的に一定した間隔で発せられる信号音を演奏者に聞かせ、テンポを保たせる、コンピューターによるメトロノームのようなもの)を使っていたんですが、今回は途中からやめました。その方が曲と自分が直にリンクできると思ったからです。だから曲に向き合ったとき、自分の中から自然に生まれてくるテンポ感、速さの感じをそのまま、演奏に生かすことができました」

 

 メンバーたちが音楽に対して直接的に向き合って、その中に入り込んで自分たちの体の感覚で生み出した躍動感を、聴く人たちも体で感じ取れる。そのことが新たなアルバムでは一貫しています。この身体性を自分たちの音楽にしっかりと獲得したことが、BRADIOの確かな進化といっていいかもしれません。

 

大山さん「僕らはアメリカのR&Bをはじめ、海外のいろいろな音楽から影響を受けてこのバンドを始めました。そうしたずっと前から自分たちが好きで、聴き続けてきた曲から感じてきた音楽の生命力や躍動感にとても近いことを、今度のアルバムを作っていく中で自分たちで作った曲からも感じられた気がしたんです。その躍動感みたいなものをそのまま、皆さんにいいと思ってもらえるかどうか、それは今のところはっきりとはわかりません。でも僕らはこれからこのアルバムを足がかりに、その音楽の素晴らしさや、僕らがいいと感じる音楽が本質的に備えている生命力と躍動感を、バンドとして発信していこうと考えているんです」

 

 

「新潟凱旋(がいせん)ライブ!!」(次のページへ)

 音楽から体で感じられる躍動感は、アルバムで聴く以上にライブで、より直接的に感じられるでしょう。このことが、彼らがこの秋のツアーで、11月3日(土・祝)に新潟で行うライブでは、特に注目すべき点になりそうです。

 

 

酒井さん「今度のツアーに先立って、アメリカでライブができることになったんですよ。さっきも言ったように、僕らはアメリカの音楽にとても強い影響を受けているので、向こうのお客さんに僕らの音楽がどう受け止めてもらえるのか、期待と不安が今は半々ですけど、楽しみにしています。アメリカで体験して身に付けたことも、ツアーでは新潟の皆さんに音楽を通じて伝えたいと思っています」

 

大山さん「今度のアルバムで表現できたような音楽の躍動感は、言ってみれば生き物だと、僕らは考えています。だから、レコーディングしたときからライブを重ねることで、きっと大きく変わっているはずです。その変わり方をライブのとき、会場の皆さんに感じてもらえたらうれしいです。新潟は僕らの地元ですから、ほかの場所とは違う、特別な躍動感を生み出したいと思います」

 

インタビュー取材前には……、

 

FM-NIIGATAの生放送に出演し、

 

 

放送後に、駆けつけたファンと記念撮影。ファンを大事にする姿がとても印象的でした。そんな彼らのニューアルバム「YES」と秋のツアー、どちらも楽しみに待ちましょう!

 

◆ライブ概要
YES Release tour 2018 〜ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM〜
【日程】11月3日(土・祝) 【時間】17時 【会場】新潟LOTS 
【料金】前売り4,000円、当日4,500円(スタンディング・ドリンク代別)
【チケット一般発売日】7月28日(土) 
【備考】未就学児童入場不可
【問い合わせ】キョードー北陸チケットセンター 【TEL】025-245-5100

 

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