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手間を惜しまぬ仕込みで守る、絶大な人気の五目ラーメン

正午を回る頃、示し合わせたようにお客さんが続々とやってきて、店内はにわかに活気づきます。

 

新潟市役所近くにある広来飯店 学校町店


じっくりメニュー表に目を通す人はほとんどおらず、みんな「いつもの!」とでも言わんばかりに素早くお目当ての品をオーダー。

 

定番のエビとカニのミックスチャーハン


新潟市役所と新潟大学病院の目と鼻の先という場所柄、「広来飯店 学校町店」に訪れる人はサラリーマンや病院関係者、学生がメインです。
午後からの仕事や講義に備えて、それぞれが思い思いにランチタイムを過ごしていきます。


大切にしていることは、とにかく早く、おいしい料理を提供すること。
「限られた休憩時間の中で、昼ご飯を食べに来てくれています。だからこそ、なるべく待たせたくないんです。昼時の調理場は戦場のようですよ(笑)」と、オーナーの広野美代子さん。お客さんを思いやる心は、今はなきご主人の篤さんがずっと大事にしてきたものです。

先代が中華の料理人を招いて暖簾を掲げたのが54年前。ほどなくして、姉妹店として駅南店もオープン(2015年に閉店)しました。
そして、それまで会社勤めをしていた篤さんがお店を手伝うようになりました。
「料理の経験はなかったので、最初は苦労したようです。でも、サラリーマンの経験があったからこそ、ランチタイムにおなかをすかせてやってくるお客さんの気持ちがよく分かっていたのかもしれません」。

 

一番人気の五目そば


「早く・おいしく」というモットーを最もよく体現している料理の一つが、五目そば。
油通しされた豚バラ肉やエビ、キクラゲなどの具材をぜいたくに使った一杯で、しょうゆベースのマイルドなあんと丁寧に取った清湯(チンタン)スープが調和し、穏やかなうま味を生んでいます。

普通に作ると時間がかかってしまいますが、事前に細かな下処理や仕込みを行うことで、仕上げの時間を可能な限り短縮しているそうです。
「具材が多い分だけ下ごしらえは大変ですが、食材を減らしたり、手間を省いたりは絶対にできません。主人が作っていた時代から変わらない味を楽しみに来てくださるお客さんがたくさんいますから」。

 

料理人たちが変わらぬ味を継いでいる


調理場に立つ料理人たちは、篤さんと共に長く広来飯店の味を支えてきた戦友のようなベテランたち。彼らの作る「早くておいしい」五目そばを食べたお客さんの満足そうな表情が、変わらぬ味と思いを貫くことの大切さを教えてくれているようです。

 

 

中国料理 広来飯店 学校町店
[住所]新潟市中央区学校町通2-5294 レゾン・デートル1F
[電話番号]025-222-2693 
[営業時間]11時~14時30分LO、17時~22時30分LO(祝日は21時30分LO)
[定休日]日曜

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