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マーカスさんと智子さんの台所には、島暮らしの喜びがありました。

県内外からも好評だった新潟Komachi7月号「料理好きのキッチン、台所のアイデア。」特集はご覧いただけましたでしょうか。
第一線で活躍する料理家の方々をはじめ、プロの収納術、掃除のコツなど、暮らしに役立つネタを紹介している中で、私は佐渡に移住した人たちの取材に行ってきました。

今では世界から注目を浴びている佐渡に、今から約25年前に移住した二人がいます。
T&M Bread Deliveryのオーナー夫妻、マーカスさんと智子さんです。

仲良く料理をする二人

二人が作る天然酵母のパンを求めて島内外からファンが訪れるT&M Bread Delivery。
こちらの取材をきっかけに島暮らしの台所も拝見させていただきました。

両津港から車で約1時間。山道を進んだ先に二人は暮らしています。

大型ショッピングセンター、コンビニがあることが当たり前のように暮らしている私にとっては、とても新鮮に感じられる場所でした。
二人の食卓は、まず裏の畑で野菜を収穫することから始まります。

山道をどんどん進むマーカスさん

パーマカルチャーの概念で野菜や果物を育てているマーカスさん。
パーマカルチャーとは、パーマネント(永続性)、農業(アグリカルチャー)、文化(カルチャー)を組み合わせた造語のことで、人と自然が豊かなになるような関係を築いていくためのデザイン手法のことです。

取材に訪れた日は、赤カブに似たビーツを収穫していました。

普段ではなかなか見かけることが少ないビーツ。街のスーパーマーケットで手に入れようとすると高価な場合もあるとか。
そんな野菜も二人は自ら育てて、食卓に取り入れています。
ビーツを使って、一体どんな料理が出来上がるのでしょうか。

次のページでは、ビーツ料理が登場 >

タンポポの葉、パクチー、ビーツの葉・・・どれもふたりが耕す畑でとれたもの。
あっという間にサラダが完成しました。

続いて出てきたのが、赤タマネギとビーツの和え物。
ひじきとゴボウのアーリオオーリオ、ワラサもおいしそう!

どの料理も彩りがキレイで、器も鮮やか。
ビーツはビタミンとミネラルがたっぷりで、食べるだけで元気になれるそうです。

炊きたての黒豆と玄米のご飯

大きな黒豆と玄米のご飯もちょうどよく炊きあがって、今日の料理が完成です!

佐渡の自然が育む野菜、果物、ハーブを取り入れた料理がテーブルに並びます。
今では野菜30種、ハーブ20種ほどが一年を通して収穫できるようになったそうです。
大きなテーブルは廃校にあった机を再利用しています。

マーカスさん手作りの食器棚

キッチンの中で特に目を引く、大きな食器棚。
「文房具屋さんが捨てるものだからとくれた作り付け家具を食器棚にしたんだ」
とマーカスさんはDIYで何でも作れる才能もあるみたいです。

大豆、番茶、乾物などを保管している棚もマーカスさんの手作り。

畑の収穫に必要不可欠なカゴがたくさんそろっています。
サンドイッチを入れて、ピクニックに行くときにも活躍するそうです。

二人のキッチンを取材していて気づいたことが一つ。
この空間には時計がないのです。
島時間とはよくいったもので、スローな時間が流れていました。
都市生活では感じることができない、自然なひととき。
島で暮らすことの喜びを垣間見ることができたように思います。

窓際に置かれたハーブも印象的でした。
パッと料理に使う智子さんを見ていて、自分も食卓に取り入れたくなりました!

まずはハーブを育てることから始めようかな。

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