愛らしいカタチと素朴で優しい甘みのドーナツ。今となっては街のコンビニエンスストアでも気軽に食べられるようになりましたが、佐渡にドーナツ店があるのをご存じですか。
2016年9月、佐渡の南に位置する羽茂の大崎にオープンした「おいしいドーナツ タガヤス堂」。島のドーナツ屋さんを訪ねてみました。
こんなところにドーナツ屋さん？
場所は両津港から車で約1時間。山あいにひっそりたたずんでいます。ボーッとしていると通り過ぎてしまうのでご注意を。近くにJA羽茂 大崎営業所、お店の隣にはそば屋「ちょぼくり」があるので、そこを目印に向かえば迷わずにたどり着けそうです。
古民家の雰囲気に合わせた手書きの看板もいい味が出ています。
到着したのは10時前。近くを散歩しながらオープンを待つことに。10時過ぎに行くと徐々にドーナツが並び始めていました。
師匠は大阪の名店「あたりきしゃりき堂」
佐渡小木町にあるカフェ「日和山（ひよりやま）」に「あたりしゃりき堂」が期間限定で出店した際に、そこで出会った昔ながらの素朴な味わいのドーナツにひかれたというオーナーの米山耕（よねやま・たがやす）さん。
もともとの出身地は新潟県長岡市だったが、自然豊かな佐渡の魅力にも触れて、この土地でドーナツ屋さんをやることを決めたそうだ。
ドーナツは、国産小麦粉と非遺伝子組み換え飼料鶏卵を使い、無添加のなたね油で揚げたもの。味はプレーン（1個80円）ときび和糖（1個90円）の2種類だけとシンプルです。
しっとりとした口当たりで、上品な味わいドーナツ。子どものころにおばあちゃんが手作りしてくれた、あの懐かしい感じも。ひとつ食べたら、またもうひとつ。自然と手が伸びます。
ドーナツ5つ入りを買っていって、その日のうちに全部食べてしまう人がたくさんいるのも納得です。油っこさはなく体にいい素材を当たり前に使って手作りしているからこそのおいしさ。
いろんな味わいや食感を楽しめるチェーン店のドーナツとも違う味わいは、20代の人たちにとっては新鮮に感じるかもしれませんね。
出会えたらラッキー！？ おばけのドーナツも
揚げたときに偶然生まれる「おばけ」のドーナツは、超レア！カリッとした食感とふっくらした生地を楽しめて、わざわざこれを目当てに訪れる人もいるのだとか。
ちなみに「おへそ」ができたドーナツも紛れ込んでいますよ。こちらもレアキャラなので、見つけたらすぐに食べずに、SNSにアップして自慢したいところです。
オリジナルのTシャツやバッグも手に入れたい！
お店に壁に飾られたTシャツやバッグ。こちらの販売はしていません。スタンプカードをためるともらえる限定アイテムなのです。ドーナツをレコード盤に見立てていたり、トキがドーナツをくわえていたり、かわいらしいデザインは、イラストレーターの佐藤ジュンコさんによるもの。こんなの見せられたら欲しいに決まっているじゃん！
スタンプカードもほっこりしたデザインで癒やされます。よくよく見るとコーヒーの湯気が、佐渡のカタチになっているんですよ。
店先でパクパク食べていたら、近くのおじいちゃんやおばあちゃんも買いに来ていました。きっとここでは、おやつにドーナツをいただくのが日常なんでしょうね。
近くには桜の名所として知られる、法乗坊の種蒔き桜があります。次は花見をしながらドーナツを食べることを決意した佐渡の旅なのでした。
おいしいドーナツ タガヤス堂
［住所］佐渡市羽茂大崎1566-3
［電話番号］070-5266-2738
［営業時間］10時～18時（冬季は16時まで）※売り切れ次第終了
［定休日］火･水曜、ほか不定休あり
［席数］なし
［駐車場］なし