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【連載:静子の台所Vol.1】割烹仕込みの簡単寿司酢

静子63歳。家族の食卓を支えて38年。いや、幼少期から共働きの両親に代わって一家の食事を作り続 けてきたから…料理歴は50年以上? 趣味はチラシを見比べながらのスーパー巡り。そんな静子の台 所から生まれる「テキトー・簡単・なのにおいしい」おかんの味をお届けいたします。

「最近、お父さん(夫)が『桜でんぶが食べたい、桜でんぶが食べたい』ってうるさいのよねぇ…」

桜でんぶ。皆様、ご存じでしょうか。鱈や鯛のすり身から作られる、ピンクの、甘い、ふりかけ、みた いなやつです。言い始めたら食べるまで熱望し続ける父のために、静子は作りました。

 

桜でんぶといえば太巻き。しかも、おいなりさん付き。

 

静子の自慢は割烹仕込みの寿司酢

「『川佳』仕込みだからね、プロの技だよ、プロの。計っ たりなんかしなくていいんだから」。「川佳」とは南魚沼市六日町にある静子の姉が営む割烹のこと。

 

【「川佳」仕込みの寿司酢】
※現在、お店は二代目が次いでいるので店での寿司酢レシピは不明です。

ー材料ー
砂糖…大さじ1程度(静子はいつもレンゲに盛っている)
酢…適量

 

ー作り方ー
1.お椀もしくは小皿に大さじ1程度の砂糖を入れ、酢を少しずつ加えていく。
2.砂糖がすべて酢に浸かったら酢を加えるのをやめる。甘すぎず、酸っぱすぎない、グッドバランス な寿司酢が完成。

 

>>次いで出てきたのはレタスサラダ。味の決め手は…グラニュー糖!?

 

太巻きに続いて出てきたのはレタスサラダ。ちぎったレタスにスライスキュウリを加え、塩少々とスラ イスレモン、そしてグラニュー糖(!)であえたもの。

 

ボウルのまま出すあたりが静子らしい演出です。

 

「テレビだったか、本だったか…何かで見たのよねぇ。グラニュー糖のシャリッとした食感がいいのよ 。あー、サッパリするわぁ」

確かに。レタス、キュウリ、レモンの爽やか三重奏に、グラニュー糖の甘さがいいアクセント。サラダ チキンなんかとあえて、流行りの「ごちそうサラダ」にしちゃっても良さそう。

続きまして、新ジャガを使ったフライドポテトとウインナー炒め。これはかなりのカロリー爆弾。でも 、うまい。うまいものほど高カロリーなのだ。

 


「彩りに」とお弁当のおかずにゆでておいたブロッコリーが加えられていました。

 

新ジャガイモは皮付きのまま。ウインナーは火の通りと味の染み込みを良くするため、面倒でも切り込 みを忘れずに。

「外はカリカリ、中はほっくりのフライドポテトに仕上げるコツは、冷たい油からじわじわと火にかけ ること。あったまった油に入れちゃダメよ。中火で表面がカリっとなるまで放置するの」

 

>>〆はカブをまるごと使った簡単和食です。

 

最後は、カブと厚揚げを鶏ひき肉の餡であえた一品。

 

「カブは…火を通さないほうが好きだわ、私…」

 

あまり納得がいかなかったようで、詳しいレシピは教えてもらえませんでした。でも、カブを使い切るにはいい料理。葉っぱごと使えるし、翌日、冷めてからでもおいしい。いや、翌日の方がおいしかった、味が染みてて。

 

「ひき肉と厚揚げがあればね、いいダシが出るから、何だっておいしくなるわよ。大根や冬瓜とあえたっておいしいはずよ。味付けなんて単純よ。ダシ汁に酒・しょうゆ・みりんを同量。煮物の味付けはだいたいこれで整うわよ」

 

ちなみに静子の軽量スプーンはレンゲ。レンゲすり切りで、家族4人分の煮物を作り続けてきた。

 

「これからはアスパラがおいしいからねぇ。食べたいわねぇ、ふとーいアスパラ」

 

どうやら次回はアスパラガスを使った料理をお届けできそうです。

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