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【岸谷五朗さん・寺脇康文さん特別インタビュー 2/3回】新潟で「いい芝居ができた」と実感したい

 俳優の岸谷五朗さん、寺脇康文さんによる演劇ユニット・地球ゴージャスの最新作ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.15「ZEROTOPIA」が、6月には新潟でも開催されます。
 前回、「新潟」について熱く語ってくれたお二人。今回は6月に上演される今作のキャストについて、岸谷さんに語っていただきました。

 

  

 

 今作「ZEROTOPIA」は、登場人物が総勢35人ととても多く、華やかな顔ぶれであり、舞台作品として大作であることに関心が集まります。なぜこれだけ多くの人が出演する作品に挑まれたのでしょうか?

 

岸谷「現実の世界でも、人間はみんなそれぞれに過去を背負って生きています。しかもその過去は、人が違えば全て違う。一人として全く同じということは、ありえません。人間の数だけ存在する異なる過去が重なり合ったとき、どんなことが起こり、どんな物語が生まれていくのか。それを舞台の上でお客様にご覧いただくために、このキャストの顔ぶれと、これだけの人数が必要だったんです」

 

「出演者は全員エンターテイナー」(次のページへ)

 

 

今作のキャストをひもといてみると、宝塚歌劇団星組トップスターとして活躍し、退団後も、コンサートや舞台で人気を集める柚希礼音さん。T.M. Revolution名義でデビューから20年以上にわたって多くのヒット曲を放ってきた西川貴教さん。さまざまな映画、ドラマで注目を集めている期待の新星・新田真剣佑さん。AKB48、SNH48、SKE48の元メンバーで、地球ゴージャス作品にも出演経験のある宮澤佐江さん。声優であると同時に、映画やドラマなどでもその魅力を発揮している花澤香菜さん、などなど……実に多彩なメンバーが参加します。ではなぜ、今作には一般的な演劇やミュージカルの舞台とは別のところにも活躍の場を広げている、さまざまな才能と優れたポテンシャルを備えた人たちが出演することになったのでしょうか?

 

 

 

岸谷「登場人物たちと同じように、それぞれに異なるその人だけの過去、つまり経験を持っているからです。その経験を通じて培ってきた、今発揮できる才能と一緒に舞台を作ろうと思ったんですよ。宝塚歌劇団でトップを務めた柚希さんは、演技、歌、踊り、舞台の上で表現できるあらゆることを身に付けた上で、演劇を『勉強』してきた人なんですね。その積み重ねがあるから、今の彼女があると思うんです。西川さんは、ご自身で作る音楽・歌でいつも何かを演じていると、僕は以前から感じてきたんです。新田さんは、生まれたアメリカで活動をスタートさせて、演技や音楽だけじゃなくて、アクションもできる自分を作り上げた。多くの人から注目を集めるアイドルで、海外で活動したこともある宮澤さんは、すでに高い経験値を持っていると思います。花澤さんも声の才能を通じて、幅広い表現へとご自身の可能性を広げてきました。それぞれ、これまで積み重ねてきたことは違いますけど、寺脇と僕、地球ゴージャスを続けてきた2人も含めて共通するのはエンターテイナーであること。自分の表現を通じて、ご覧になるお客様の心を動かすことを追い求めてきたということです。たくさんの異なる個性が1つになることで、今回の公演では今までになかったことが起こり、これまでにない感動が生まれると確信しています」

 

「3人の出演者が振り付けを担当」(次のページへ)

 

 出演者の顔ぶれでもう1つ目を引くのは、藤林美沙さん、原田薫さん、大村俊介(SHUN)さんという3人の出演者が振り付けも手掛けていることです。

 

岸谷「さっきもお話したように、この3人もまたそれぞれ全く異なる自分のスタイルを持ったダンサーであり、同時にミュージカルなどにも出演してその才能を発揮しています。『この異なるスタイルを今度の舞台で全て見せたい』と、演出する立場で考えたんです。というのは、演劇やミュージカルの本場と呼ばれ世界的なヒット作を生み出しているニューヨークのブロードウェーやロンドンでは、1つの作品に演出家は1人、振付師も1人であることがほとんどだからです。そうすると、舞台の上での表現の方向性も1つになって、可能性が限られてしまう。そのやり方で今回の「ZEROTOPIA」は作れないと思いました。登場人物たちが背負った異なる過去は、やはり異なるダンスでお客様にお見せしたかったんです」

 

 

 

 振り付け同様、今作では音楽も3人が担当します。3人の中では特に、鍵盤楽器を中心とした音作りで独自のロックを奏でているバンド・WEAVERのメンバーである杉本雄治さんが参加していることが音楽界でも話題を集めています。

岸谷「これも3人の色合いを今度の舞台に生かしたかったからです。杉本さんは、僕が演出をやらせてもらったミュージカルのために曲を作ってくれたことがあったんです。この曲が僕の感覚にハマッたんです。だからいつか、地球ゴージャスのために曲を作ってもらおうと思っていて、今回実現しました」

 

 さまざまな才能を持つ俳優、振付家、音楽家たちとともに作り上げる今回の公演。では一体、物語はどのように展開し、岸谷が手掛ける演出はどのようなものになるのか?その答えは、連載最終回となる次回明らかに!?

最終回はこちら

 

 

 

◆公演概要
ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.15「ZEROTOPIA」
【日時】6月9日(土)❶12時30分 ❷17時30分、10日(日)13時 【会場】新潟テルサ
【料金】SS席12,000円、S席9,500円、A席8,500円 

【Lコード】32210 【Pコード】483-415 
【チケット】発売中 【備考】未就学児入場不可 

【問い合わせ】キョードー北陸チケットセンター ☎025-245-5100
【作・演出】岸谷五朗
【出演】柚希礼音 西川貴教/新田真剣佑 宮澤佐江・花澤香菜(Wキャスト)/
藤林美沙 原田薫 大村俊介(SHUN)水田航生 植原卓也/岸谷五朗 寺脇康文 ほか

 

 

 

 

 

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