こんにちは、編集部・梨本です。この度、大好きなアイドルグループ・RYUTistの連載を始めさせていただくことになりました! 私がRYUTistと出会ったのは、約1年前のこと。インタビュアーデビューをして間もない頃に、取材をさせていただいたのですが、つたない質問にも楽しく誠実に答えてくれる姿に胸を打ち抜かれ、一気にファンになってしまったのです。それ以来、いつも全力のパフォーマンスを届けてくれる彼女たちに対する「だいすき!」「最高!」という気持ちは更新されるばかり…。仕事で落ち込んだときも、RYUTistが出演しているテレビCMが流れれば、それだけで元気になれる無敵の力を手に入れました。
そんな最強の存在であるRYUTistは、新潟市の中心街・古町を拠点に活動している4人組アイドルユニット。新潟県内の企業のテレビCMにも多数出演していて、新潟にお住まいの方にとってはおなじみの存在です。最近では、豪華アーティストから提供された素晴らしい楽曲と、それを表現豊かに届ける確かなパフォーマンス力で、ローカルアイドルという枠組みを超え、音楽ファンからも注目されている彼女たち。
結成8周年を迎える2019年8月11日(日・祝)には、東京都・渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブも決定しています!そんなRYUTistの素晴らしさをもっと多くの人に知ってほしい!そして、私自身、その求心力の秘密に迫りたい!ということで、普段は見ることのできない制作現場やステージの裏側まで潜入し、アーティストへと変化を遂げつつある彼女たちの魅力を全世界に発信します!
前置きが長くなってしまいましたが、第1回目は、4月23日(火)にリリースされるニューシングル「センシティブサイン」に収録される「素敵にあこがれて」のレコーディングに密着。とにかくストイックな現場の模様をお届けします!
レコーディングが行われたのは3月のとある金曜日。メンバーがスタジオに到着すると、そこには今作のプロデュースを手掛けた佐藤望さんが待っていました。佐藤さんは佐渡を拠点に活動しているポップユニット・婦人倶楽部のプロデューサーとしても知られ、過去にはRYUTistに「夢見る花小路」(柔らかでどこかはんなりとした和の雰囲気が彼女たちの透明感を引き立てている名曲!)を提供しているミュージシャンです。全員そろったところで挨拶をして、レコーディングがスタートします!
まずは、佐藤さんから「全体的には軽やかな感じがほしいです。ノリのいい感じ」といった楽曲全体のイメージやブレスの位置、単語の発声の仕方や細かい音のニュアンスが伝えられます。それを、楽譜に一つずつ書き入れ、口ずさみながら確認していく4人。あらかじめ渡されていた譜面には、すでに文字がびっしりと書き込まれていました。
「素敵にあこがれて」は、スマートな大人の女性への憧れを抱きながらも自分らしさを大切にしている女の子が主人公の楽曲。耳に残るキャッチーなメロディーと爽やかなサウンドは、まさに春夏にぴったりです!しかし、メロディーのアップダウンが多く、とにかく歌うのが難しい…!楽曲の世界観を形にするため、4人は真剣に佐藤さんの話に耳を傾けます。
そして、いよいよ録音開始!まずは、主旋律を歌うむうたんから。佐藤さんの「大人の女性の感じで!」というリクエストに、「頑張ります!」と笑顔で答えて、ブースに入り、雰囲気を掴むために一度全体を歌唱。
体でリズムをとりながら、楽しそうに歌うむうたんの歌声はすでにとってもいい感じ!軽やかな雰囲気が楽曲にぴったりです。
佐藤さんも「いいですね」と笑顔でうなずき、「思っていたよりもすんなり進むのかも!」とのんきに思っていたのもつかの間、ここからが長かった…!
「では、細かく行きましょう」という佐藤さんの指示で、楽曲を大まかなパートに区切って歌唱するむうたん。佐藤さんの頭の中で鳴っている完成像に向けて、細かいニュアンスを形にしていきます。難しいのは、そのニュアンスを掴むこと。音をどれだけ伸ばすか、どんな風に発音するか、どのくらい音を跳ねさせるか…といった緻密な調整を何度も何度も重ねていきます。そのこだわりは、2小節に10テイク以上を重ねるほど。むうたんはそれを、確かな歌唱力と反射神経で繊細に歌声に反映していきます。
最後には、佐藤さんも「完璧!」と賞賛。出番が終わり、ブースから出てきた彼女にお話を聞くと、「私は歌声が平坦になっちゃいがちなので、跳ねるように歌うのが難しかったです」と、にっこり笑顔で答えてくれました。気が遠くなるような調整をしながら1時間半以上ぶっ通しで行われたレコーディング。最後まで、笑顔で楽しそうに歌いきったむうたんの姿は、まさにアイドルのかがみでした。
レコーディング開始から2時間ほどが経ったこの頃には、スタジオ内の温度も上昇。エアコンが故障していたため、サーキュレーターで室内の温度を調整するほど、熱気が漂っていました。
次に、ブースに入ったのは、ボーカルリーダーのともちぃ。むうたんの歌唱中から別室で準備をして、自分の出番に備えていました。
今回は、主にハモりパートを担当する彼女に、佐藤さんは「主旋律を歌う部分は、自分が主役っていう気持ちでいきましょう。全体的に落ち着いているので、ハキハキ元気に!」とリクエスト。
楽曲の世界観を形にしようと一生懸命歌うともちぃからは、少し緊張した表情がうかがえます。なかなか感覚をつかめず困惑している様子のともちぃに、佐藤さんも伝え方を変えながらアプローチ。
佐藤さん自身もブースに入り、「ちょっと考え過ぎかもしれないね(笑)。リラックスしていきましょう」と声をかける場面もありました。こうして約2時間30分にも及んだともちぃのレコーディング。完成したフレーズは曲の中でもきらりと光る存在感を放っていたので必聴ですよ。
「100点を目指したい」という佐藤さんの気持ちに答える全力の歌唱に心をわしづかみにされました。
その頃別室をのぞいてみると・・・
先にレコーディングを終えたむうたんがのんのとみくちゃんにアドバイス。実際に歌って気づいた細かい部分も共有します。
ともちぃのあとは、リーダー・のんののレコーディング。
「ここは品行方正でおしとやかな乃々子さんのキャラクターを考えて書いたので自分が主役だぞ!という気持ちで歌ってください」というメッセージに、ほんわか笑顔でうなずいていました。事前にむうたんからアドバイスをもらい、直前まで調整をしていたのんの。
芯の通った歌声でレコーディングも順調に進みました。佐藤さんは録音した歌声を確認しながら、より楽曲の世界観を表現できるテイクを選択していきます。「ここは、悪い女できますか?(笑)魔性感を出してください」という難題にも、「できます」と笑顔で答えていたのんの。RYUTistのほんわかとした雰囲気は彼女の人柄があってこそだと、あらためて感じる時間でした。
こうして、本作の大切な地盤を支えるともちぃとのんののパートが録音完了です!
最後は、本作で一番キーの高いパートを歌う最年少のみくちゃん。
マイクの準備が整った彼女に「全体的に高くて難しいよね。自信あふれる感じでいきましょう」と佐藤さん。
初めは高音の感触が掴みきれず不安な表情も見られましたが、他のメンバーに見守られながら一音一音丁寧に歌唱。
佐藤さんからOKが出た後も何度も繰り返し歌い、その場にいたスタッフから「もう大丈夫!OKだよ!!」と言われても続けるほど、真剣に楽曲と向き合っていました。佐藤さんがみくちゃんに伝えた「女性の強さ、儚さ、全て詰まった芯のある声をください」というリクエストは、彼女への信頼があってこそ。メンバー一人一人に伝えられた数々のリクエストからは、佐藤さんのRYUTistへの強い思いと熱い期待が感じられました。
こうして、メンバー全員のレコーディングが終了。
丁寧に紡いだ4人の歌声が一つになる瞬間です。
むうたん、ともちぃ、のんの、みくちゃん、4人の歌声が重なった途端、現場にいた全員が「コレだ!」と力強くうなずいていたのが印象的でした。透明感のある軽やかなハーモニーは、まさにRYUTistがそのまま音になったよう。
「やっとホッとできました」とのんのもリラックスした表情を見せてくれました。
この日はなんと9時間を超える長丁場でしたが、この週には、同シングルに収録されるその他2曲の楽曲もそれぞれ1日がかりでレコーディングしていたそう。3日間に渡ってこれほどの熱量を注ぎ続けた彼女たちに頭が上がりません…!
今回の密着でわかったことは、RYUTistが発信する楽曲をより良いものにしたいというクリエーターの熱意と、それを形にしようと奮闘する彼女たちの音楽に対するひたむきで誠実な姿勢。その二つが共存するからこそ、RYUTistが届ける楽曲に多くの人が胸を打たれるのでしょう。完成した楽曲が発表される4月23日がより楽しみになりました!
次回はミュージックビデオの撮影に密着しますよ!お楽しみに!
レコーディング終わりに佐藤さんからもらったチョコレートを仲良く選ぶメンバーのオフショットでお別れです!
※みくちゃんは時間の関係で先に帰宅しました
◆リリース情報
ニューシングル「センシティブサイン」 4月23日(火)発売
センシティブサイン/素敵にあこがれて/バ・バ・バカンス! 全3曲収録
オフィシャルHP/http://ryutist.jp/
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