新潟空港から乗り継ぎ便を使えば、約7時間で到着するタイ。前回の記事では、進化を続ける首都バンコクと、歴史遺産が多く残るアユタヤの魅力をご紹介しましたが、今回めぐるのは”イサーン”。
”イサーン”とは、独特の伝統文化が息づくタイ東北部の総称。聞き慣れない人も多いと思いますが、タイを愛するリピーターには特におすすめしたい、魅力いっぱいのエリアなんです。
広大なイサーン地方は、ラオス・カンボジアと国境を接するのどかな農村地帯。他の地域に比べて派手さはないものの、その分知られざる魅力にあふれています。隣国の影響を受けて育まれた独自の文化、王朝時代の遺跡を残す味わい深い街並み…。そして、タイ国民にも人気の伝統食「イサーン料理」が大きな特徴です。
今回は、そんなイサーンの中心都市「コーンケーン県」と「カラシン県」を現地取材。2つの県の取材を通して、ディープなタイ文化に浸るイサーンの旅へご案内します。
■タイの自然を満喫できる農園へ。
まず訪れたのは、広大な敷地が広がる観光農園<ミーキン・オーガニックファーム>。
バナナ、マンゴー、グァバ…。南国らしい作物が育つ農園で、ファームステイ(宿泊体験)をしたり、トラクターに乗って移動したりと、のどかな自然とアグリツーリズムを体感できるさまざまなプログラムを楽しめます。中でも女性におすすめのプログラムが、農園の採れたて野菜を使った料理教室のワークショップ。
新鮮な青パパイヤを使って、イサーン料理を代表するサラダ「ソムタム」を作ります。
爽やかな味わいは、ここでしか食べられない絶品!大自然の中で伝統料理をいただく特別な体験をどうぞ。
■ラーマ9世王妃も愛するタイシルクに触れる。
タイシルクの特産地として全国的に知られるカラシン県の<バーンポンプレワーシルク村>。養蚕から糸紡ぎ、染色、機織りまですべての工程が村内で行われていて、美しいシルク作りの現場を見学できます。
熟練の技で、美しいシルクの模様が紡がれていきます。繊細な作業を間近で見られるのは現地ならではの貴重な体験。思わず見入ってしまいます。中には1枚10万円以上するものも(!!)ありますが、安価なシルクグッズはお土産にもおすすめです。
■寺院の壁画で、幻想的な絵画絵巻に囲まれる。
20世紀初頭に建てられた寺院<ワット・チャイシー>。
壁に描かれているのは、ブッダ転生のストーリー「サンチャイ物語」。幻想的な絵画絵巻は、なんともユニークでフォトジェニックです。寺院を一回りすると、ストーリーの全貌が分かるようになっています。
白壁にブルーとゴールドで描かれた壁画は、まるで現代アートを思わせるよう。現地の信仰の歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと流れる穏やかな時間を感じましょう。
■カラフルな伝統工芸品を手作りしよう。
ラムナムポン川のほとりにある施設<シラ・コミュニティ byラムナムポン>。カラフルな花輪や魔除けのお守りなど、さまざまな伝統工芸品を手作りするワークショップを体験できます。
カラフルなお守りは購入できるので、お土産にもどうぞ。
イサーンの旅はいかがでしたか?素朴で人情味あふれる、現地の人々の穏やかな人柄もイサーンの魅力。バンコクやアユタヤなど、主要な観光スポットを巡ったら、ちょっとディープなタイへ少し足を延ばしてみませんか。