河川の増水時などにポンプで水をくみ出して、私たちの暮らしを守っている施設、山の下こう門排水機場。
同施設が今年、開設50周年を迎えるということで、9月17日(日)に記念イベントが行われました。
そのイベント、実はこの取材がひと役かっていた様子。

山の下閘門排水機場で。
施設の敷地内に東区と中央区の境があることを、町歩き名人の野内隆裕さんが発見。「これは面白い」と、記念イベントは境界を楽しむものに発展したとのことです。
イベントでは、東京を中心に行政区の〝境界〟を楽しむ「境界協会」の小林政能さんを招いて講演会を開催。
小林さんは、「ブラタモリ」「嵐ツボ」「タモリ倶楽部」などにも出演した、そのスジでは有名な地図のプロです。
例えば、
市区町村が変わると歩道の舗装がパックリと別れていたり、
身近な例では、隣近所のこども同士で通う学校が違ったりなんてことも。
では、新潟市を観察すると…!
中央区と江南区の境に奇妙な櫛形の区境を発見。
「人が引いた線の、人間くささがいい」と、小林さん。
「実際には見えない線が、住んでいる町に引かれていることが面白い」とも。
その「見えない」はずの線を、「見える化」してしまったのが、今回の記念イベントのユニークさ。
施設敷地内に存在する区境をペイントしてしまい、なんと案内板も設置されました。

駐車場に引かれている青い線が区境。

地上から見た案内板。境界協会認定マーク入り。

施設へと渡る橋上にも区境あり。きっちりと線を引く、念の入れよう。
当日は雨のため、案内板前で行われる予定だった除幕式は建物内で実施。東区の区長らも訪れました。
参加者はこの後、東区の砂丘列と町づくりの歴史をたどる町あるきも楽しみました。
見慣れたはずの町でも、オモシロネタがまだまだ発掘できそうですね。