独自の感性や視点を持つ新人アーティストを発掘する映画製作プロジェクト「シネマインソムリエ」プロデュース作品第4弾「神の発明。悪魔の発明。」のロケが6月、胎内市で行われました。このちょっと不思議なタイトルの作品で主人公の田村沙織を演じるのは矢崎希菜(やざき・きな)さん。CMや「ワイドナショー」(NST)などで活躍中ですが、映画の主役は今回が初めてです。

「始まる前はどうしようとか、すごく考えてたんですよ。でも実際、撮影が始まるとみんなで楽しくやる感じで、『そんなに気負わなくてもいいんだな』と思って普段やっているような感じで演じていました。最初に監督と話したときにも『自分らしく演じて』と言われたので、そこを意識しました。(演じる沙織は)お姉ちゃんに甘えたりして結構、子どもっぽいところがある、脳天気なタイプ(笑)。頭で考えずにすぐ行動しちゃうとか、あまり先のことをちゃんと考えないところが(実際の自分と)似てると思いました。ただ、実際に自分は兄弟がいないので、本当の兄弟の距離感を体験したことがない。なので(演技では)お姉ちゃんとの距離感を、大事にしていました」

 6月9日にクランクインし、7月2日にクランクアップ。ロケは約1カ月間にもおよび、胎内市で合宿しながらの生活だったそうです。この撮影で初めて新潟を訪れたという矢崎さん。新潟の印象はどうだったのでしょうか。

「自然が豊かで緑がいっぱい。新潟のおいしいお米を食べたいと思っていたんですけど、けっこうロケ弁が多くて、ちゃんと(温かいご飯が)食べられてないのが心残りです。でも、1日だけ休みの日に、共演者の方と音声さんとメイクさん何人かで、お寿司屋さんに連れて行ってもらいました。回転寿司なんだけど、(回っているのを取るのではなくて)席で頼む。すごくおいしくて、すごく楽しかったです。ロケ中は合宿みたいな感じで相部屋でした。私はお姉ちゃんの田村香織役の坂井華さんと一緒の部屋だったんですけど、共同生活だから自分のことはちゃんと自分でやらないといけないし、ちょっと大変でした。あと、『胎内昆虫の家』がすごかったです。昆虫がめちゃめちゃたくさんいました(笑)。初めて昆虫だけがいる所で、実物に生きているものも見て。印象的でした」

 1カ月のうち10日間は東京に戻りましたが、その他の日はずっと新潟で撮影をしていたそうです。

「みんな初めて会う方だったから、最初は『学校の友達とかに会いたい』と思いましたけど、慣れたら大丈夫。人見知りはしないタイプなんです」。

 本作では新発田中央高校に通う女子高生を演じていますが、劇中では実際に、新発田中央高校の制服と同じものを着ています。ちゃんと採寸して矢崎さんのサイズに合わせた制服が用意されていたとか。

「(制服を着ると)いつもの私って感じがします。そういう意味でもリラックスできてるのかな?基本的に同じ年の高校生を演じさせてもらうことが多いのですが、そのときのナチュラルな自分の気持ちで演じることができるので、やりやすいんだと思います」。

矢崎さんが語る映画の見どころ