静寂を破るように重厚な音楽が鳴り響き、リハーサルがスタート。
始まるやいなや、舞踊と演劇、そして音楽が融合した迫力満点のステージが展開され、物語の中に引き込まれます。
具体的に言えないのが残念ですが、舞踊家たちの身体表現、そして、俳優たちが発する言葉がより引き立てられるような演出・構成も見逃せません。
私が特に驚いたのは、今作の舞台がなんと病院だということ。ロミオとジュリエット、そして彼らを取り巻く人々を描きながら、現代社会へと通じるテーマを浮かび上がらせ、今を生きる私たちの本質に迫っています。
リハーサル後に金森さんはリハーサルを見ていた私たちに向けて、「Noismのロミオとジュリエットはどのくらいみなさんの予想を裏切っていますか?」と、にっこり。
こんなロミオとジュリエットは世界中探してもどこにもありません!
想像をはるかに超える圧倒的な迫力と感動。
Noism初心者の私も終始くぎ付けになってしまいました。
なんと言っても、舞踊家のみなさんも俳優のみなさんも本当にかっこいいんです。力強く真剣なまなざしに、こちらも思わず息をのんでしまいました。
リハーサル後、日頃からNoismの活動を支えている2名の方にその魅力を伺いました。
「公演を見るたびに、言葉にできない感情でいっぱいになります。劇的舞踊シリーズは、俳優さんたちの声と舞踊家のみなさんの身体が重なり合い、いつもとは違う迫力があります」(Noismサポーターズ設立初期からサポーターの女性)
「他に例えようがないオリジナルな舞台芸術。同じ公演を見ていても捉え方は多様なので、サポーター同士でお互いの見方を自由に話し合うのも面白いです。どこに注目するか観客に委ねられているのが魅力ですね」(サポーター歴3年・女性)
全く異なる2つの表現方法で生み出される新たなロミオとジュリエットの物語は、Noism初心者のわたしから、ずっと活動を見守っている方々まで、それぞれの楽しみ方を堪能できる作品でした。
観る人の心と頭に強烈な余韻を残す非日常体験を味わってみてはいかがでしょうか。
◆公演情報
Noism1×SPAC 劇的舞踊 vol.4 「ROMEO & JULIETS」
【会場】
りゅーとぴあ 劇場
【チケット情報】
7月6日(金)19時、7日(土)17時、8日(日)15時 残りわずか!
一般/S席4,000円、A席3,000円
U25(25歳以下対象・入場時要身分証)/S席3,200円、A席2,400円
※未就学児入場不可
【お問い合わせ】
りゅーとぴあチケット専用ダイヤル
025-224-5521(11時~19時、休館日を除く)
演出振付・出演/金森穣
音楽/セルゲイ・プロコフィエフ<Romeo & Juliet> 衣裳/YUIMA NAKAZATO
原作/ウィリアム・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」(河合祥一郎訳)
美術/須長檀、田根剛(Noismレパートリーより)
出演/Noism1、SPAC