約224万人。

私たちが暮らす新潟県の人口は、1997年をピークに減少を続け、このままのペースで推移すると2040年には約179万人となり、およそ20%も減ってしまうことが予測されています。

こうした少子高齢化による人口減少をもう少し踏み込んでひも解くと、進学や就職による若年層の流出や、特に未婚化・晩婚化の問題に直面します。

社会問題として捉えると実感は湧きづらいですが、自分に置き換えて考えると、現在いわゆる結婚適齢期真っ只中にあって結婚の予定なし。30代に突入した今、漠然とした焦りはあるものの、自らアクションを起こしたりはしていないというのが現状です。

もちろん、結婚に対する価値観は人それぞれ。善しあしは別として、私と似た境遇の人は少なくないのかもしれません。

 


 

■新潟県が婚活をサポート!『ハートマッチにいがた』って?

 

 

今回取材したのは、新潟県が導入した婚活マッチングシステム『ハートマッチにいがた』

結婚を希望する独身男女を引合せ、一対一の出会いを創出する仕組みです。引合せや交際をフォローする「マッチングサポーター」が在籍し、二人のやり取りをフォローしてくれるのも大きな特徴。

2016年秋の開始時から会員数・成婚者数ともに確実に数を伸ばし、2019年3月11日現在、27組の成婚カップルが誕生しているそう。

 

実績もあり、かなり気になるサービス…。というわけで、このサービスを活用してめでたく成婚されたご夫婦にインタビューを行いました。マッチングシステムを利用した、リアルな婚活事情…。どんなお話が聞けるのか楽しみです!

 


 

■待っているだけでは、結婚はやってこない

 

 

取材したご夫婦は、ともに長岡市在住。お互い2017年の春先に同サイトに登録しました。ご主人は、過去に別のサイトも利用したことがあったそう。

 

ご主人「地元の人と一緒になりたいと思っていました。『ハートマッチにいがた』は登録者の大半が県民だったため、理想の人に出会えるかも…と思い登録しました」

 

確かに、地元でずっと暮らしていくなら地元の人との出会いを見つけたいですよね。そう話すご主人の隣で優しく微笑む奥様は、これまでなかなか縁に恵まれなかったそうで…

 

奥様「仕事が忙しく、出会い自体がなかなかない毎日でしたが『待っているだけでなく、自分から動いて出会いを求めよう』と思い、入会を決意しました」

 

力強い一言が胸に刺さります。新潟県が導入しているサービス、という安心感が、二人の背中を押してくれたようです。

 

 

今回インタビューに同席してくれたのは、お二人の交際をサポートしたマッチングサポーターの廣井久子さん。ご夫婦と会うのは久しぶりだったそうで

 

廣井さん「ずっと『おめでとう』が言いたかった。自分のことのように嬉しいです」

 

と、涙を浮かべながら話す姿が印象的でした。マッチングサポーターとして心掛けていることをお伺いすると

 

廣井さん「なかなかお引合せまで辿り着かない方もいらっしゃいます。登録者の方々のモチベーションを維持できるような雰囲気づくりも、私たちマッチングサポーターの大きな役割ですね」

 


 

■優しく笑い合う姿が、二人の未来を想像させる

ご主人が引合せを申し込み、実現した初めての対面。初めはお互いに緊張していたお二人でしたが、廣井さんのフォローもあって和やかなムードで会話も弾んだとか。お二人の第一印象を聞くと、

 

奥様「真面目そうに見えたけど、話してみると面白かったです(笑)」

ご主人「上品なたたずまいと、しっかりしている内面に引かれました」

 

…と、時折目線を交わしながら、なんとも幸せそうに話すお二人。サポーターを介して次も会いたいと伝え合い、そこでようやくお互いの連絡先や本名を知ることができたそうです。

交際に発展するまでパーソナルな情報は開示されない。こうしたセキュリティー面での安心感は『ハートマッチにいがた』の大きな強みです。

 

 

廣井さん「ほかにも、お引合せが決まるとその会員のプロフィールが一般閲覧できなくなります。これは、一度に多くの方とやり取りするのを防止するためです」

 

なるほど!それは安心ですね。利用者のことをしっかりと考えたこのようなユーザビリティーが、支持されている理由の一つなんです。

 

 


 

■タイミングと意志が幸せを呼ぶ

 

 

ご夫婦のエピソードは、いよいよ結婚へと向かいます。引合せから半年ほどの交際を経て、2017年のクリスマスにご主人からプロポーズ。昨年の6月に入籍となりました。

交際中も、サポーターの廣井さんに相談や報告をしていたというお二人。

 

ご主人「廣井さんを通して面と向かって言えないことを伝え合ったり、相手の気持ちを探ったりしました。親身になってサポートしてくれて、本当にありがたかったです」

 

 

お二人にとってサポーターの存在はとても大きかったよう。挙式の様子をまとめたフォトブックを渡された廣井さんは、感極まって、再び涙腺を緩めていました。

 

廣井さん「結婚はゴールではなくスタート。これからが大切になります。しっかりと支え合っていってくださいね」

 

仲人として、そして人生の先輩として…。二人に温かい言葉を贈った廣井さん。

 

ご主人「『ハートマッチにいがた』に登録しなければ妻には出会えなかったですし、サポートがなければ結婚まで至ることはなかったかもしれません」

 

この言葉には奥様も深くうなづき、これから続く夫婦生活を思い描いて笑顔を見せました。

 


 

■取材を通して見えた“結婚”の輪郭線

 

 

取材を終え、あらためて結婚について考えました。

出会いの形はさまざまで、時代によっても異なるけれど、今の自分がいるのも、父や母の出会いや結婚があり、さかのぼれば祖父や祖母もしかり。そうやって続いてきた営みの中に、自分が存在していることをあらためて感じました。

インターネットが普及し、マッチングサービスも数え切れないほどある現代。一見すると多くのチャンスが転がっているように思えますが「いつかは私にも婚期がやってくる」という考えは改めなければ、と思いました。出会いのシーンが多様化しているからこそ、タイミングと自主性が大切になってくるのかもしれません。この取材を通して、ぼんやりとしていた結婚の輪郭が、少しだけくっきりと見えてきた気がしました。

 


 

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