新潟の地で作られる器を季節の料理とともにめぐる連載。第5回目は新潟市西蒲区にある「izumi glass studio」です。

冷たい料理をイメージすることが多いガラス食器。「ガラスは温度差に弱いんです。人肌程度の湯にゆっくり入れて温めてから使えば大丈夫。単色シリーズはこんな風にホットサンドを盛っても合うんですよ」。単色シリーズ20cm角プレート(各13,200円)、ボウル(各7,700円)。

ごはん作りを豊かにする 愛らしいガラスの器

日本の原風景のような懐かしい景色が広がる新潟市西蒲区越前浜で、ガラス作家として活動をする星名 泉さん。古民家を改装、というよりはそのままの状態を活用し、「izumi glass studio」を立ち上げた。

ガラス作家の星名さん。とても穏やかでやわらかな雰囲気を放つ女性です。まわりの空気をぱっと明るく華やかにする、そんな魅力を感じました。

フュージング、スランピング、ザギングといった3つの技法を使って、テーブルウエアを中心にカラフルでぽってりと愛らしい作品を作っている。そんな星名さんが今夢中になっているのが、単色のガラス食器。本来、さまざまな色の板ガラスを使うことによって作家の個性を発揮するフュージング技法において、単色で作るというのは、ある種、タブーともいえる斬新なアイデア。

単色ガラスを2色組み合わせたシリーズ。独特のカラーリングが不思議。組み合わせる色によってプレートの雰囲気自体変わるのがおもしろい。

「単色の方がどんな料理も受け止めてくれて、盛り付けやすいかなって思ったんです。器は料理が盛られて完成、料理の延長上にありますから、『好きなように使ってね』という思いも込めて、単色を作るようになりました」。

アトリエであり、ショップでもある古民家に、所狭しと作品が並ぶ。星名さんいわく「もらった」とか「見つけた」というユーズドの家具が、これまたいい雰囲気を醸し出している。

多くの人にとって、自宅で料理を作る機会が増えた今。時間をかけて料理を楽しんだり、新しいレシピに挑戦したり、料理の楽しみ方が広がったという人も多いはず。そんな時、自分の想像力に応えてくれて、さらに気分を上げてくれる器があったら…ごはん作りはもっと楽しくなる。

ガラスならではのカラフルな色合いと涼やかな表情。これからの季節はより一層、食卓を華やかにしてくれそう。

決して安い買い物ではないけれど、だからこそ尊く、大切に、暮らしを豊かにしてくれる自分のラッキーアイテムとして使いたい。星名さんが作る器はそんな存在になってくれる。

izumi glass studioの器の数々

なんともユニークなリングのシリーズ(各13,200円)。リング状に焼成したガラスを、透明のガラスに熱でくっつけて作っている。料理の色味が足りない時、カラフルなガラスの器で色を添えるのも、星名さんおすすめの使い方。
ほかの作品とは雰囲気の異なる、シャープな印象を持ったストリンガーのシリーズは最新作。20cmボウル(25,300円)、グラス(14,300円~)。星名さんいわく「ゆるいものを作り続けていると、ふとした時にその反動で、対極にあるものを作りたくなるんです(笑)」とのこと。
同系色の絶妙な組み合わせがモダンな雰囲気を放つ白と透明のシリーズ。15cm角プレート(各6,600円)、20cmプレート(13,200円)。こちらのシリーズには、写真のような同系色のものと、茶色と黄緑、黄色と青など、パキッとしたコントラストを楽しめるカラーリングもある。
食卓ではもちろん、インテリアとしても存在感を放つモザイクのシリーズ(各16,500円)。「かっちりとした印象を放つ正方形のモザイクに、ゆるっとした流動的な形状を合わせてやわらかさを出しました」。暑い季節にアイスやかき氷などを盛り付けて使いたくなる。

ガラス作家Profile
星名 泉さん/新潟県村上市生まれ。女子美術短期大学卒業後、東京ガラス工芸研究所でガラスについて学んだのち、2002年より制作活動開始。2006年、現在の拠点に移住。展示会への出展のほか、ワークショップ等も開催。

店舗情報

店舗名 izumi glass studio
住所

新潟市西蒲区越前浜5408-1 

TEL 090-6680-5327
駐車場 4台
外部リンク http://izumi-glass-studio.com/izumiglass_st/Welcome.html
備考

営業日・営業時間は電話にて確認のうえ、足を運んでください。体験教室も開催。

photo:中田洋介 <中田写真事務所>