今年はまれに見る暖冬…とはいえ、頬を刺す風は冷たく、春はまだまだ遠い。そんな時は温かい食事、いや、やっぱりラーメンが欲しくなりますよね!麺辞苑2杯目は、そんな時に食べたい期間限定の1杯です。

新発田市「和玄」は国道7号線沿いにオープンして17年目の老舗。コスパの高いラーメンとスタッフの元気な接客で人気のお店です。

 

人気メニューのらーめん(680円)。チャーシューが4枚、モヤシもたっぷりのった高コスパな1杯。さらに平日11時~14時はライスが無料!

今回ご紹介したいのが、こちらの名物とも言える季節限定メニューのとろろ味噌らーめん(920円)。いかがですか?中央に鎮座する白いとろろとそれを取り囲むチャーシュー。まさに写真映え間違いなし。

「どこにもないラーメンを作りたい!」というご主人の思いから、数年前に開発。長芋の採れる12月頃~3月までの限定で提供しています。毎年夏頃から「今年はいつ頃からやるの?」という問い合わせが来るほどの定番メニューです。

新発田のお隣、聖籠町の藤井農園で採れた長芋のすりたてを使用。長芋には食後の血糖値を緩やかにすることで、糖分の吸収を抑えてくれる効果が期待でき、腸内環境も整えてくれます。むくみが気になる女性やダイエットを考えている人にはぴったり。さらに長芋に含まれる水溶性食物繊維は、血液のドロドロ化を防ぎ、血圧を下げたりと生活習慣病予防に効果があると言われています。

40代&メタボな私には、まさに打ってつけの「神」食材!とまあ、私の不摂生は置いといて(笑)、おいしくて健康になれるなんて、最高ですよね。

注目はとろろだけではありません。オススメしたいのが、スープ。

とんこつをベースに12時間ほどじっくり煮込んだダシは、丁寧にアクを取り除いているので雑味はなく、透き通っていながらもコクがあります。

合わせるみそダレは新潟産の白みそや長崎産赤みそなど3種のみそに、玉ネギやゴマをブレンドした自家製。新潟のみそラーメンは塩味の強い田舎みそが多く、甘みのある白みそは珍しい。さらに玉ネギのペーストがたっぷり入っているので、優しい甘さが際立ちます。

注文を受けたら、まずはフライパンでモヤシとキャベツを強火で炒めます。

野菜を投入する前に勢いよく立ち上る炎は店長の中野さんいわく、パフォーマンス。カウンター席限定で見られるので、ぜひ!

通常であれば、ここにダシとみそダレを加えていきますが、和玄はひと味違う。一度野菜を取り出し、スープを合わせてから野菜を再度加えます。

「お客さまに食感を楽しんでもらいたいのと、野菜の余分な水分がスープに出ないようにするためです」と中野さん。このひと手間が満足度をさらにアップさせるんですね。

 

いよいよ実食!

とろろを真っ先に食べたいところですが、スープと混ざってしまう前に、まずはひと口。しっかりした塩味と白みそと玉ネギのおかげで甘みをかなり感じます。自然な甘さなのでくどさは皆無です。

いよいよ麺。細麺を持ち上げると、とろろがしっかり絡みついてきます。言わずもがな、喉越しは抜群(すすりすぎ注意!)。とろろと一緒に食べるとスープが違った味わいに変化するのも注目です。強かった塩味がまろやかになり、優しさがよりアップします。

 

とろみのあるスープは寒い時期にはありがたい。けれど、濃度を上げたり油の量を増やすと途中で飽きが来てしまいがち。しかし和玄の場合、そのとろみをとろろが担うことで、優しく食べ応えもアップするので、こってり系の苦手な人もおいしく食べられるはずです。

提供は長芋の採れる3月末まで。全国的にも珍しい1杯であたたまりましょう!

 

 

和玄

住所:新発田市城北町2-345-1

電話:0254-22-9166

営業時間:11時~21時※スープなくなり次第終了

定休日:第1・3・5木曜

席数:31席

駐車場:30台(共有)

【おまけ】

ラーメンを注文した人全員に、アイスを1本サービス。優しいのはスープだけじゃないんです。