新潟の地で作られる器を季節の料理とともにめぐる連載。第6回目は魚沼市にある「kaya陶房」です。ちなみに、6月4日(金)~6日(日)までオープンハウスを開催。新作はもちろん、お買い得品コーナーなども登場。ぜひ足を運んでみてください。

夏野菜たっぷりのおかずを盛ったオーバルプレートは各2,420円。バゲットをのせたプレートはサイズを5種類ほど用意。写真は直径15cmほどのSサイズ(1,310円)。ほかに、13cmのSS、17.5cmのMS、20cmのM、25cmのLがある。釉薬もいろいろで、サイズに色に、選ぶのも楽しい。

毎日使える、使いたい 価格もうれしい優しい器

作陶家の駒形悦子さんは東京都西荻出身。越後三山が広がる雄大な魚沼の景観に惚れ込み、この地に移住した。それから38年、作陶一筋。釉薬もすべてお手製だ。

作陶家の駒形悦子さん。古民家を改装し、ギャラリー兼自宅として大切に使っている。まわりには青々と茂る緑、目の前には魚沼の山々が望める。

ヤマザクラやクルミの木の灰から作る自然木灰釉(しぜんもくばいゆう)が生む、やわらかで優しい風合い。手びねりならではの、どこかゆるっとした雰囲気によく似合う。

色や形もさまざま。同じ形状の器でも微妙なサイズ違いが用意されているのがうれしい。

kaya陶房の器がほとんど手びねりで作られているのは、「疲れて帰ってきた時に、ほっとしてほしいんです」といった駒形さんの思いから。「スーパーのお惣菜でもいいから、ゆるい感じの器に盛り付けたら、疲れが抜けそうじゃないですか」。

古民家の雰囲気がまたいい感じ。器から花器、酒器まで、暮らしを彩る陶器がずらり。見て、触れて、駒形さんと話しながら、ゆっくり選んでほしい。

ろくろを使って作るのは、カップ類とポット、茶碗だけ。「持って使う器は軽くしたいから、薄く作れるろくろで」とのこと。手びねりの器だって十分軽い。「重たいと、出したりしまったりも大変じゃない」。そう、駒形さんの器は、使い手のことを、使い手の食卓や器が使われる情景を、深く細かく考えて作られている。

カップ類も種類&サイズが豊富なので、好きな飲み物に合わせて購入できる。毎日使うものだからお気に入りをそろえたい。

そして、「使いやすさは値段も含めてと思っているので、気軽に使ってもらうために、手頃な価格にしているんですよ」と。すごい。確かに、どれも思わずプライスカードを見直してしまうほどの価格設定。

ざっくり切った野菜を盛っても、丁寧に作った煮込み料理を盛ってもさまになる。毎日使ってこそ味が出て、愛着が湧く。そんな器がきっと見つかる。いや、見つけてほしい。

実は駒形さんはもともと絵付けを得意としていた作家さん。山登りが好きで(好きどころではない、山登りのために日本を飛び出し世界へも旅している)、ヒマラヤへの登山旅行をきっかけに、「もっと暮らしに寄り添う器を」と、現在のスタイルに転換した。

kaya陶房の器の数々

写真右のぽってりとしたポットは5,500円、中央と左のしゅっとしたデザインのポットは7,150円。どれもサイズ違いで価格が異なるものも用意。「コーヒーが好きな人、紅茶が好きな人、日本茶が好きな人…とそれぞれだから、サイズも形もいろいろと作りました」。
カップは各2,200円。こちらはコーヒーや紅茶にちょうどいいサイズ。ほかに、スープサイズとミニサイズもあり。釉薬の違いで、こんなにも表情が異なる。洗いやすさを考えてすっとしたデザインに。持ち手の上にちょこんとのったkaya陶房のマークもかわいい。
ごはん茶碗は1,980円から。「ごはんは人によって食べる量が違うから」と、大・中・小サイズを用意。持った瞬間、軽さに驚く。「年齢を重ねるとね、食器の重さって気になってくるんです(笑)」。ろくろを使って極力薄く、軽く、仕上げている。
手びねりの深皿は各2,200円。一人前のおかずを盛り付けるのにちょうどいい5寸程度のサイズ。kaya陶房の器はどれも電子レンジOK。「トマトと卵を混ぜて、この器に盛って、電子レンジにかけるだけで一品完成。“トマたま”おいしいですよ」。

作家Profile
駒形悦子さん/東京都西荻生まれ。学生時代にデザインを専攻し、その後、愛知県瀬戸市で陶芸の学校に通い、専門的な知識を学ぶ。以降、独学でこの道40年。絵付けを中心に作陶してきたが、10年前のヒマラヤ登山をきっかけに現在の作風に。

店舗情報

店舗名 kaya陶房
住所

魚沼市青島2566

TEL 025-793-2265
営業時間 10時~16時
定休日 不定休
駐車場 あり
外部リンク https://www.instagram.com/kayatoubou
備考

不在も多いため、来店の際は事前に連絡を。

photo:中田洋介 <中田写真事務所>