新潟で働く女性たちに、もっと輝いてほしい。「美Visionプロジェクト」は、第一線で活躍する経営者・幹部の熱い思いを発信し、理想的な働き方のヒントを届けることを使命にスタートしました。美的センスにあふれ、ビジネススキルにも長けている6人が、テレビ·雑誌·インターネット·アプリで、ライフスタイルや成功体験をお伝えします! 

今回の記事では、新潟Komachi6月号に掲載された2人のリーダーを、誌面未掲載カットを交えてご紹介!(前編と中編の記事はコチラコチラで)

#05 オフィスHanako株式会社 代表取締役 渡辺さゆり(わたなべさゆり) さん

父の背中を見て大工仕事に憧れ、家づくりの道へ。
40歳で「今しかできない!」と女性だけの住宅会社を設立。

「女性建築士と造るハナコの家」というキャッチコピーで、女性目線のナチュラルで住み心地のよい住まいを提供する住宅会社オフィスHanako。代表取締役の渡辺さゆりさんは、好奇心旺盛で、とにかくパワフルな人!

「生家が工務店で、小さい頃から父や大工さんの姿を見て、かっこいいなと言う憧れがありました」。卒業後、家業の工務店で内装の提案や、住宅ローンの相談等をやっていた渡辺さん。20代半ばのある時、父から「お前は何者なんだ」と言われ、何も言い返せなかったそう。「今思えば、建築を少しかじったぐらいなくせに、いい気になっていたと思います」。悔しくて「父のように、なんでもできる人になろう!」と決意。営業、設計、監督の仕事を現場で学び、設計士の資格も取得しました。さらに、大工技術を学ぶため、一念発起して34歳で職業訓練校にも入学。「女性訓練士は私一人で、新聞にも取り上げられました(笑)」。

しかし、当時の家づくりは完全な男社会。「施主の旦那さんと工務店、設計士ですべてが決まるんです。家事をするのも、家にいる時間も長いのは奥さんなのに、おかしい!」と思い、10年前に女性社員4人でオフィスHanakoを設立しました。

現在も、営業、設計士、現場監督までほとんど女性社員を起用、今年の新入社員には大工志望の女性もいます。

女性の視点を活かした+αの提案で
住んでから120%満足頂く家づくりを目指しています

ハナコの家は、「家事動線や、収納など女性ならではの視点に+α」を提案します。+αとは「お客様の声にならないニーズをキャッチすること」。事前のヒアリング項目は驚くほど多岐にわたります。さらに、引き渡し3ヶ月後の設計士との訪問で使い勝手や他の要望、住んでから気付いた点も確認するそうです。例えば、花粉症の方が、「玄関に空気清浄機を置きたかったので、コンセントがあったらよかった」という意見が出たら、それを次の施主のヒアリング項目に反映します。

「住んでから120%満足いただける家を造りたい。お客様の声が1番参考になります!」

社員の働く環境を整備し、活躍の場を作りたい。
Hanakoパークを新潟の新たな観光地にするのが次の目標です!

会社を起こしてからも様々な困難にぶつかり、乗り越えてきた40代を振り返り、「座右の銘は、『死ぬこと以外かすり傷』です。」と豪快に笑う渡辺さん。この10年間、様々なかすり傷を負いながら、お客様や社員と嬉し涙をたくさん流してきました。その胸の内には、時代に必要とされる家、不動産事業を展開しながら、「社員が活躍できる場を大切にしたい」という思いがあります。

結婚、出産、子育て、介護…「女性社員たちのライフステージの変化に応じて、働く環境を整えていきたい」と渡辺さん。

「私自身も、子供二人を育てながら、時間の不規則な仕事との両立は本当に大変でした」。その苦労から、建築業界で女性が働きやすい環境を作りたいと、子連れ出勤OK、社員食堂も無料で提供し、働くママたちから大好評。社員同士の憩いと交流の場になっています。

情熱を待ち、新しい挑戦に向かって走り続ける渡辺さん。「次の目標は、Hanakoパークを作ること。住宅展示場、オフィス、カフェ、工房、子供の遊び場など、新潟の新たな観光地になるテーマパークを目指しています! 」渡辺さんの描く未来設計図に胸が高鳴ります。